知人からグリップの製作を依頼されていました。プラスチックを木に変えて製作するのですが、その製品にはチェッカリングが施されています。
滑り止めのアミアミの部分ですね。これも再現して欲しいと依頼されました。道具は、その知人から頂いてたのですが、私も未経験でどう使って良いかすら解らず、ネットの動画で調べましたが、アメリカの動画がほとんどだったのは、お国柄でしょう。
それにしても、一発勝負な作業だけに気が引けて、中々取りかからなかったのですが、先日ようやく、重い腰を上げました。
上の黒いのが、コピーサンプル。下の二つが私が作った木製グリップ。左はチェッカリング無し。右がチェッカリング付き。どちらもブラックチェリー製。初めての(出来れば最後の)製作なので、これで勘弁してもらおう。悪くはないと思うけど・・・。
何度か失敗しながら解った事。チェッカリング(初心者)で肝心なのは、ゆっくり、少しずつ、丁寧に、そしてゆっくり。チマチマしたこの作業もいつかは終わるんだと、自分を励ましながら、あせらずゆっくり削るのがコツです。
溝の始まりと終わり部分は、枠線からはみ出さないようにする為に、軽く彫りますから溝が浅いので、仕上げに彫刻刀を入れてやると良い。無理にチェッカリングだけで仕上げようとすると、私のような素人では枠をはみ出して削ってしまう。
実は、チェッカリングで難しいのは、アミアミよりも、枠の線を彫るほうだったりする。今回は、内枠線をカッターと彫刻刀の三角刃使って彫り、外枠はチェッカリングの道具と彫刻刀とカッターで彫った。カッター使う時は、合板で作った型を定規にして刃を入れた。
枠の所はマスキングテープを厚めに貼っておかないと、チェッカリングの道具で深い傷を何本も付けてしまう。そうなるともう補修も効かず、見た目も悪いのでやり直しです。
チェッカリングの道具。アームの先端に取り替え式の刃が付いてます。刃は釘を刺して仮固定されてる。
この刃先は2枚刃。1枚刃もあるようです。クジラの歯みたいな感じで、ギザギザの小さな刃が付いてて、これを前後に動かして木を削ります。歯磨きみたいな感じ。
最初に削った溝を片方の刃のガイドレールにして、もう片方の刃で新しい溝を彫ります。写真は練習用に彫ったもの。何度も練習してコツを掴みましょう。
一番最初は、定規を当てて彫りました。彫った溝をシャープに深く彫るには、1枚刃の道具があればいいなと思いましたが、ネットで探しても売り切れ表示ばかりで、購入出来ませんでした。そもそも、日本でこの道具を使ってる人が少ないのでしょうね。チェッカリングの製作記事もほとんどありませんでしたし。
なので今回は、ちょっとだけ詳しく製作の様子をレポートしてみました。
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