2011年1月29日土曜日

これは訓練では無い。

本日、ヤマドリ警備隊は、冬季山岳機動訓練を実施致しました。場所は車輌で4〜50分移動した所の滝場、2カ所を目標に転地して、機動訓練しました。以下、訓練詳報。
 機動開始地点で、手作りアイゼンを装着中の隊員。今回の訓練では、氷結した登山道に於いては、アイゼン等の滑り止め対策が必須である事が、良く解りました。
 自作アイゼンの装着状況。固定方法等、改良すべき点は多くありましたが、その効果は抜群でした。ただし、あくまでも使い捨ての間に合わせ、と考えたほうが良い。
 最初の機動目標を目指す、隊員達。凍った川に掛かる危険な橋を、渡ります。橋の向こうにそびえるは、荒鷲の要塞か。
 最初の目標は、荒鷲の如き偉容の滝。見事に凍ってます。雪の無い駐車場から、歩いて20分くらいの山中に、こんな滝が有るんです。「松山って不思議」とは、三重県出身の隊員Bの言葉。
 隊員Aが目標に肉薄し、氷結状況をカメラに収めてます。どうせ、今回も撮りっぱなしなんでしょうが。目標を撮影したらば、速やかに現場から離脱します。
速やかな下山の為の、 2式携帯簡易ソリを使った、雪上滑走機動訓練中の様子。このビニール製のソリは、畳んでポケットに収納出来、ゴミなどの収納袋としても利用出来る、優れものです。お近くのスーパーで貰えます。
 車輌移動した後、もう一つの滝を目指す、ヤマドリ警備隊。雪の積もった一本橋を慎重に渡ります。
 凍てついた岩肌を、鉄梯子を使って乗り越える隊員達。この登った手前の岩肌が凍っていて、緊張した様子の隊員達です。(隊長が尻餅ついた)
雪中行軍中の隊員。アイゼンに雪がくっついて、雪の下駄になるのが不都合で、時々止まっては、雪の固まりを叩き落として、進みます。登山用の既製品を装着されてる方をみると、そういう事は、あまり無さそうで、手作りアイゼンならではの、面倒かもしれません。
 まるで竜の寝床のような、深い渓谷の岩肌に、大きなツララが沢山下がっていました。
 終着点の滝口付近のツララ。竜の牙みたいですね。ここからまた、折り返して、訓練を無事終了しました。
 これは、訓練ではありません。救急出動中の救急隊員です。足を滑らせてこけて、動けなくなった方を、簡易担架に乗せて、救急車まで搬送しようとしてる所ですね。

この凍った滝が、あんまり気軽に通える場所なので、軽装備で登る方が非常に多いのですが、上りは何とか登れても、急勾配の下りはかなり危険ですね。もう雪道が終わる直前の、気を緩めた所で、滑ったようです。
で、救急隊員が上がってくるまでの時間、私が持ってた、保温用のアルミシート(上の写真の、金色に光ってるやつ)を身体にまとって貰ってたのですが、そのまま搬送時に使うので、変わりにこれをあげましょうって、救急隊から頂いたのが、この写真のアルミシートです。

市販の救急シートが、救急隊用の救急シートに変わって、何だか稾シベ長者になった気分です。やはり、親切はするもの、訓練装備も準備怠り無く、ですね。

2011年1月22日土曜日

御幸夜行

本日のヤマドリ警備隊、夜間山岳機動訓練は、ウチから駆け足で約20分の所にあります、御幸寺山(通称:みゆきじさん/正しくは:みきじさん〜らしい)に登りました。写真は山頂にある祠の前に立つ、隊員A。

標高は約160メートルくらいで、お馴染みの城山と、それほど変わりませんが、山道は舗装されておらず、勾配も急な所が多く、岩場もあって、街中にある山の古道って感じです。

高校時代に、学校行事で登って以来、何十年振りでしょうか。山の麓の御幸寺まで、日没に合わせて駆け足で前進し、日没後に、お墓の脇の登山口から入ります。茂みや灌木に周りを囲まれた山道で、夏場の夜はたぶん真っ暗になりそうですが、冬は葉が落ちていて、空から月明かりや、町の灯りが入って、それなりに明るい道でした。山頂までは20分くらいの行程でした。

祠の前では、手を合わせて娘の幸せを願います。困難な人生の山を登っていけますように、成績が、御幸の山より高く高く、アップしますように、畏み畏みも、申す。
山頂から見える、松山の夜景。今日も異常なし。
駆け足に、山登りで、さすがに疲れたようですが、オヤツを食べられれば、やはり幸せなんだそうです。
オヤツも食べて、星も観察したら、訓練も後半に入ります。元来た道を降りますが、細くて急な岩場が結構あって、慎重に降りねばなりません。
帰りは、自らすすんで前を歩く、隊員A。途中、何カ所かの三叉路があって、帰りに間違えないように、場所のチェックをして登って来たのを、先導してくれます。
前方の要所を、双眼鏡で確認しながら、慎重に進むヤマドリ警備隊。他にも色んなルートがあるようで、今度違ったルートも開拓したい。
無事に訓練を、終えようとしている隊員Aの、誇らしげな姿。とは云え、帰りも家まで駆け足が残ってますよ。今日はゆっくり休んで下さいね。

2011年1月19日水曜日

やっぱりマグネット

 ボール盤テーブルに、マグネットで簡単固定出来る、ドラムサンダーテーブルです。一番大きい自作のドラム(76ミリかな?)を基盤のテーブルにして、サイズ毎にセカンドテーブルを置いて作業します。集塵は基盤テーブル本体横から、集塵機ホースを直接差し込む、簡単強引セッティング。ほぼ、集塵されていきます。
セカンドテーブルは、MDFの板の四隅にストッパー付けて、この向きで基盤テーブルに乗せます。ずれませんし、取り外しもあっという間。普通に被せても良かったんですが、材のサイズの関係でこうなりました。作業には何ら支障無し。

基盤テーブルの底にマグネットを4個、付けましたが、これが強力すぎたので、上から厚手のテープを貼ってます。少し磁力が弱まって、はがし易くなった。磁石はやっぱり、楽ですね。

大きな機械は知りませんが、私の作業では、ドラムサンダーの使い勝手は、卓上型の専用機械よりも、ボール盤利用のほうが、加工精度と使い勝手が良いように思われます。上下動は手動か、紐を付けて脚式で、人力操作が使い易いです。それからボール盤は成る可く大型で、強力なのが、良いのでしょうね。

これもサイト記事に載せる予定です。

2011年1月18日火曜日

ボッシュルーターテーブル

最近、更新滞ってます、私のサイトに来られる方で、「ルーターテーブル」の検索で来られてる方が多いようなのですが、私のサイト記事には、ルーターテーブル関連の記事は少なく、また、あまり一般的では無い作りになってますので、きっと失望してすぐ出て行かれてるのでは、ないかと思ってます。申し訳有りません。

先日、もう一つ、ルーターテーブルを作りましたが、これも特殊な作りなので、あまり他のお役には立つまいと思いますが、近いうちにサイトで詳細の記事を書こうと思ってます。

で、その前に少しだけ、簡単にブログでご紹介。
BOSCH1617EVSルーターを装備した、ルーターテーブルです。胴体はMDFが表裏に貼り付けてある、棚板用のランバーコア合板使ってます。テーブルは、裏が18ミリバーチ合板に15ミリMDFを表面に貼り合わせてます。

使用するビットをストレートビットの15ミリまでに、限定して使いますので、インサートプレートの必要がなく、MDFのテーブルには、20ミリくらいの穴が開けてあるだけです。ルーターの取り付けもMDFのテーブル裏面に直付けですが、彫り込む格好でバーチ合板を貼り合わせて、テーブル強度を補強してます。

とってもシンプルな構造ですが、これのほうが、テーブル表面に段差が生じず、また、ルーターの自重でテーブルがやや沈む現象も、起りません。
ルーターの固定は、ホームセンターの建築金物なんかが、良かったのですが、以前使ってた金物が、もう店頭に無くてがっかり。建築工法とともに、金物も、めまぐるしく変化する、建築業界なのでしょうか。今回使ってるのは、それだから、やや頼りない金物ですが、コレでも何とか使えそうです。

このボッシュのルーターは、比較的大人しい騒音ですが、こうやってボックスで囲ってやれば、さらに機械騒音は減り、ストレスを感じる事はありません。
フェンスが特に、他とは違うと思います。これは実質的なフェンス高さが約15ミリくらいでしょうか。摩耗対策にアルミのアングルを貼り付けてます。溝彫り用に特化して使いますので、これくらい低いフェンスのほうが、狂いが少なくていいです。

自作フェンスで、前後分割式で、高さも市販品のように高い物を、作ろうとすると、フェンス同士の水平と、垂直の調整が大変難しいものです。不安定な材を送るのでなければ、これくらい低いフェンスのほうが、作り易く使い易い場合も、ありますね。

簡単にって割には、あれこれ書いて、もうサイトに書かなくて良い感じですが、いずれ更に詳しくサイトにも、記事をUPしたいと思います。

2011年1月16日日曜日

山岳機動中に於けるオヤツ訓練

本日も、冬季夜間山岳機動訓練を行いました。普段は温暖な松山市内でも、今朝は厚い氷のはる寒さでしたので、しっかりと防寒装備で山に入ります。

月が出ていましたら、山の中でも目の前の道くらいは、充分判別出来ますが、街の明かりや街灯の強い明かりが、差し込んで来ると逆に、明暗の差が激しすぎて、見えにくい物です。

自衛隊の現職時代、深夜の演習場の山中で、半地下テントの明るい中から、外の真っ暗な交通壕(穴掘って作った道)へ出た時、暫くは前が全く見えないので、眼が慣れてくるのを待ちながら、前を凝視してましたら、眼が慣れるに従って、何やらぼ〜んやりと、目の前に白く浮かんで来まして、更に眼を凝らしましたら、それがハッキリ人の顔になりましたので、ございます。

私は「ギャア!」と短く叫んで、正に腰が抜けた状態で、後ろのテントの中に、転がり込んでしまいました。するとすぐ、その後から隊員が不思議な顔をして、入って来ました。
「どうした?」って、聞かれましたが、アナタをオバケと間違えた、とも云えず、滑って転んだって、誤摩化しましたが、その時始めて、腰が抜ける状態を体験しました。

他にも、あまりの辛さに「眼がマワル」という状態も、演習中に体験できました。寒さと疲労と睡眠不足で、地面が本当に、グルグル廻るので、ございます。
今回も、暗視カメラで撮影(ウソ)。道中にはこのように、何カ所か倒木が道を塞いである場所が有ります。こういうのが、楽しいですね。写真は楽しんでる隊員A。

今回の訓練には、新しい訓練課題を組み込みました。暗い山中で小休止中に、食事をとる事です。娘には内緒で、背嚢内に携行糧抹を入れておいたのですが、その事を途中娘に告げますと、「家でゆっくり食べたい」なんて、気の無い事を云います。

それでも途中、落ち葉の絨毯の有る場所に、腰を下ろし、食事訓練を始めます。寒くてちょっと怖い山の中で、食事も出来ればまた、違った度胸も付く事でしょうが、さて。

冷たい風が吹き、木々もザワザワと騒ぎますが、月明かりの下、山の中で食べるお菓子の味は、娘にはいつもと違った、趣のあるものだったようです。
無事に山を下りてすぐ、「今日は幸せだった。」と、娘が云いますので、「どの辺が幸せだった?」って聞きますれば、「後半(食事訓練)」って答える娘。「私はオカシがあれば、何処でも幸せになれる事が解った」んだ、そうです。・・・ふ〜ん、良かったね。

2011年1月14日金曜日

薔薇の名前

今日は久方ぶりに、本業を休みまして、妻と二人で恒例の、松山観光をしました。平日なので、娘は残念ながら学校です。
 先ずは、地元で盛り上がりながら、まだ行った事の無い「坂の上の雲ミュージアム」に、行きました。ここは有名な建築家が設計されたそうで、どちらかと云うと、その建物が主で、展示物が従といった感じでございます。
 ヤマドリ警備隊長は、乗馬のまま入館させてもらいました。巡察中、異常ナシ!
 この建物は、くどいようですが、展示内容よりも、その構造がちょっと変わってる、ミュージアムです。
 そのお隣に、これまた地元では有名な、萬翠荘(ばんすいそう)という洋館がございまして、ここも始めて、訪ねてみました。大正時代に、地元の名士が建てた洋館だそうですが、なるほど、至る所、本物の香りのする、洋館でございました。2階の部屋の観覧料は300円。

内装材に、重厚なチークが至る所に使われてます。なのに、屋根の構造材は鉄骨だそうだ。本物の、石のスレート屋根の、サンプル展示もあり、触る事も出来ました。産まれて始めて触った、本物のスレート屋根材。良い経験になった。何とかミュージアムとは大違い。

建築に興味の有る方は、是非お立ち寄り下さい。
小人の為に作られた、人形の家でくつろぐ妻。各部屋のトビラ、窓もまた、大きくて重厚です。小さな妻が、更に小さく見えます。
でも、一番面白そうだったのは、この立ち入り禁止区域。この先は、危険なんだそうです・・・確かに。この空中階段、渡ってみたい!何処かの修道院のようでは、ないですか!

塗り直してない、チークの手すりの古色感とか、壁や絨毯の朽ちた感じが、古い洋館ならではです。

洋館を後にして、本日の一番の目的地、お城山の裏観光スポットに、妻を案内しました。以前、ヤマドリ警備隊で、隊員Aと見付けたのですが、これはちょっと秘密です。申し訳ない。
それから山頂まで登って、山頂広場の売店で、これまた恒例のデザートを注文。今日は私が抹茶バニラ、妻がゴマアイス、を食べました。
そして裏道から、帰ります。ここは意図的に、ドングリのなる照葉樹が植林された区域です。冬なので葉が全部落ちて、今は貧素な道ですが、私の一番好きな道。自然の山には、ここまでわざとらしく、ドングリの木が生えてる所は、少ないかもしれませんね。

それを知らずに、この姿こそが、自然だと思ってた時期が、長うございました。罪作りなドングリの道。山を降りれば、懐かしの住まいはもうすぐ、そこです。

カワイイ文鳥

娘は、一つの事を突き詰めようなんて、発想の無い子なので、デジカメで生き物の写真をバシャバシャ撮るものの、それをパソコンに取り込んだり、写真にしたりするなんて事までしない。撮ったら撮りっぱなしで、今日撮った、この写真もそうだけど、そんなだから大抵ピントが、ずれてしまっている。

それでも、この写真は大変なお気に入りのようで、カメラの再生モードで何度も見返しては、尋ねても無いのに、私にその撮影時の状況を詳しく、語っていた。

この文鳥は、娘が小学2年生の時に、娘のたっての願いで買って来たものだけど、数ヶ月で飼い主が私と妻に、変わってしまった。娘としては、手乗りでないのが不満だったのか。

そもそも、昔、恐竜好きだった娘が、恐竜を飼う変わりに、その子孫とされてるトリを飼おうって動機だったようなので、愛らしい鳥はかえって、娘の嗜好の琴線に触れなかったのかもしれない。

そのくせ、最近になって、ようやく鳥に興味を持つようになり、鳥が出て来る「とりぱん」なんて漫画も借りて来たりしてる。で、鳥の名前とか、鳴き声なんかには詳しくなってきてる、ようですが、相変わらず生き物への接し方は、下手なので、ウチで飼ってるこの、文鳥も、娘の姿を見ると、ビクビクと警戒しているように、見える。

女の子って、そういう事は本能的に優れていそうな、気がしてたけど、それが気のせいだって事は、娘を見ていると良く解る。そういうのは男の勝手な、女性に対するロマンみたいな、物かもしれない。

そんな娘が、可愛い文鳥の寝姿を、カメラに納められたので、得意な気持ちにもなれたのでしょう。文鳥って、単純でバカな所がカワイイけれど、そういう所だけは、娘と文鳥は気が合うかもしれない。

もうこの鳥も、7歳にもなるでしょうか。時々、異常な声や行動を何度もしては、その度にもう駄目かと、ヒヤヒヤさせてくれますが、暫くすると、ケロッとしてたりで、良く解りません、文鳥。

2011年1月12日水曜日

ボール盤テーブル

本日予定の落下テストは、本業の忙しさに、延期となりました。本業も忙しくないと、玩具作りなんて出来ませんし。忙し過ぎても困るし。

本意で、いたついている仕事では無いけれど、何せ子供の頃から、馴れ親しんでる世界であるから、身に染み付いた臭いは取れないようで、他の職場に居た時も、家業を話すと「あ〜、成る程ねぇ」なんて、どこでも納得されていました。逆に云えば、他の世界には、思ってた程、上手く溶け込めてなかったんでしょう。

自分では、悲しく思うんですが、仕方が無いですね。家業があったお陰で、今はこうして食べていけますし、玩具も作っていられるし。
 今更ながら、ボール盤のテーブルを自作拡張しました。今までこれを作らなかったのは、治具の固定を、マグネットシートに頼ってた為ですが、それだと、やや固定が甘くなり、精密な作業には向いてない事が、感ぜられましたので、今後はクランプ固定にしようと思った次第です。

で、クランプ固定するには、クランプで挟め易いテーブルでないと、いけませんので、いよいよこうなった訳です。使ったのはバーチ合板。下の鋳物テーブルよりも、左右に4センチずつ、張り出してます。
 で、クランプ固定される側の、治具も作りました。ブナ丸棒を埋める穴開け作業なんかに使う、穴開け材固定治具。フェンス高さは約8センチ。
 こんな感じで、治具も材も、クランプでしっかり固定して、深めの穴を精密に開けていきます。
マグネットシートを貼ってた治具も、マグネットを剥がして、大きめの底板を追加しました。これでしっかりクランプ出来ます。この治具は、フェンス高さが4センチと、7センチの
2種類を使い分け出来ます。

単純な治具ですが、ちゃんと直角出さないといけませんし、頑丈に作らないといけませんから、製作に時間もかかりました。あと、もう少し使い勝手の良いサイズの、クランプも欲しいですね。

娘は学校始まって早速、テストです。ひょうひょうとした表情で、学校から帰ってきてましたが、大丈夫なのかな。

「一番難しい所を後にしてたら、時間が無くなって出来んかったけど、出来なかったのが、難しいところだったから、良かったんよ。」なんて、解るような解らんような、解説をしてくれました。

2011年1月8日土曜日

夜間長距離偵察訓練

ヤマドリ警備隊は、夜間に於ける山岳地長距離偵察訓練を、行いました。長距離ってくらいですから、普段良く使う城山西口の裏道を更に奥に入り、山の東側登山道を中腹から目指します。

途中、我々の足音に気付いたか、山の麓の警備犬に吠え立てられましたが、そのまま山の奥へ・・・。前半は私が先導し、後半は隊員Aが前を行きました。
 隠密行動ですので、ライトは持っていきますが、使用しません。写真は最新型の軍用暗視カメラで撮影しました(ウソ)。

(自衛隊の、個人用暗視カメラを付けた訓練を、経験した事が有りますが、メガネの私には向いてなかった。大きな車輌は別としても、暗闇に馴れた自分の眼で見たほうが、動く人物を良く認識出来たように思うけど、今のカメラの性能は、もっと良いかもしれませんね。)

裏道は途中、土手を上がったところで途切れるんですが、そこで私が、道に迷ってしまいました。ここは昼でも良く迷うんですが。暫く、同じ所をウロウロ・・・。隊員Aは、それでも黙って付いて来てくれました。
 道を発見し、再び前進。途中、上から倒木が流れ落ちて、道を塞いである箇所を発見。この辺の斜面の傾斜は急で、足を踏み外すと、転げ落ちていく可能性はあり、油断はなりません。

真っ暗ながら、月明かりで僅かに光る落ち葉の白い影で、道を探しながら歩いていると、頭の上がザワザワ騒がしい。どうやら頭上の樹にカラスの群れが居るようです。こちらも、カラスの声の鳴きまねで応戦しながら、赤いフィルターのライト光を当てると、驚いて飛んで逃げていきます。

東側の登山道との合流地点では、先頭の娘が「道がある!」と、嬉しそうに報告してくれました。ホッとしたのでしょう。
 ヤマドリ警備隊は無事、目標の城山山頂に到着しました。夜の山を制覇した、ヤマドリ警備隊女隊員Aの、偵察目標に映る怪しげな影。
 訓練は続きます。松山城の偵察を終えると、帰り道は別ルートで再び、闇の山道を。「滑り易い山道に、気を付けてね」と、訓練幹部の優しい声を背に、慎重に山を降りる隊員A。一人滑っても、巻き添えを食わないように、成るべく間隔を空けて歩きます。

訓練終了後に、隊員Aに所感を尋ねると、「自分の後ろが真っ暗なのが、怖かった」んだそうですよ。「運動の汗と、冷や汗をかいた」そうです。
山頂で夜景を背景に撮った写真。すっかりブレてしまったのですが、隊員Aが気に入って、これを訓練報告に載せろというので、載せます。SFみたい、なんですって。