2009年9月28日月曜日

列外1、事故1、その他異常なし

型とパーツを組み合わせて、完成予想図作ってみたりして、こういう事やってるときが、一番楽しいかも。プラモデルもそうだけど、製作中盤に入るとつい、途中の部品を組み合わせて、完成の姿を先読みしてしまうのだけれど、あんまりやりすぎると飽きて来て、完成に至らなかったりするもんだ。
今回は、タイヤの仕上げ研磨の時間を計りました。ボール盤にくわえた8㍉丸棒に、タイヤをセットして回転研磨。17個で約42分。1個あたり約2分半。研磨材は180番手から始めて、220,320,400,600,800,1000と、7種類使い分けするので、結構時間も掛かります。途中どれか抜かすと、研磨傷が残ってしまうもんです。それなら始めから、仕上げ研磨などしないほうが、まだ賢い。
時間短縮なんて云うならば、余分な個数まで作らなきゃ良いのにって、思うんですが、さにあらずで、今回も結果的に余分を作って助かりました。写真のタイヤにカリンの薄板で作ったホイールを埋め込みましたら、サイズがやや大きすぎたか、叩き込んだ拍子にひび割れが入ってしまった。ちょうど写真真ん中あたりに、亀裂がみられますね。

「あ・・」って声も出て、どうにも認めたく無い数秒間の後、「あ〜あ・・」って認めてしまうのが、なんとも悔しい。でも今回は余分を1個作ってたので、作業の中断も無く、進める事が出来た。逆に、余分作って事故も無く、本当に余ってしまうと、それはそれで寂しかったりする。

ホイール(今回は直径27㍉)のカリンも、円定規使ってニードルでけがいて、ケガキ線に沿って研削成型しますが、埋め込む穴径より、気持ちキツめに削り出します。接着は瞬間接着剤でするものの、それだけでは心もとないので、穴にキツく埋め込む事で、剥離を防ぎます。

その場合はやはり、刃物工具で切り抜く円よりも、手作業で削り出す円のほうが、理想のサイズを得られますが、時々はこんな風に失敗もします。

2009年9月27日日曜日

ストップウォッチの夜

ヤマドリオートを4台作るとなれば、タイヤは16個必要です。予備の1個も入れて、合計17個のタイヤを作るのだけれど、今回はそれぞれの作業の、所要時間を計ってみました。私以外の誰の為にもならない記録ですが、お暇ならば、お付き合い下さい。

材は厚み20㍉、幅45㍉のブラックチェリー。これに40㍉の直径でデバイダー使って円を引き、中心に8㍉の車軸穴と、27㍉のホイール穴を、先に開けます。ここまで仕込んだら、さあ、ストップウォッチ使って計測開始です。
バンドソウで、墨線に沿って大まかに材を切り抜いていきます。この機械は出力が350W前後しかないので、繊維方向に沿った切り込みでは、スピードが落ちたり、刃が暴れたりし易くなります。結果は約9分。一個あたり30秒くらいですか。
荒く切り抜いたのを、今度は120番手の大型ベルトサンダーで、一気に成形研削します。これが約11分30秒。一個あたり、約40秒。バンドソウで切る時よりも、墨線に沿って慎重に成形しますから、時間がかかりますね。
更に、240番手のベルトサンダーで成形の仕上げを行います。先程の120番手の研削痕を消しながら、形の最終仕上げ。なので慎重に研磨するのと、番手が高くて研磨速度が遅いため、更に時間がかかりました。約17分。一個あたり約60秒。

3工程の合計所要時間は、1個あたりで130秒くらい、約2分とちょっと。
先の仕込みの時間と、更にこの後の面取り加工、仕上げ研磨などもありますので、実際の所要時間は、1個あたり5分近くかかります。これが早いのか、遅いのか。

場合によったら、最後の仕上げ研磨をかなり、省略しても良いかもしれませんが、一度ピカピカの製品を見てしまうと、中々そうもいかないようです。

もし、木のタイヤ作りの名人が居たら、どれくらいの早さと、正確さで作ってしまうんだろうか?なんて、居もしない名人の技を夢想しては、それに追い付けるように頑張ろう!なんて考えたりする。名人なら、もっともっと早い筈だ。たぶん。

2009年9月26日土曜日

寿命を削り

ヤマドリオートの新作を製作中。もうちょっと、手の込んだデザインの玩具を考えてたけれど、まとまらなかったので、ここは無理をせず、取り敢えず単純なヤマドリオートの新作に、手を付けました。

単純でも、木の玩具ならではの制約は付いてきますので、作れる形までまとめ上げるのは、意外と難しいものです。

それに単純なら尚更、深夜まで時間を潰し、寿命を削り、貯金を減らしながらも、作る価値のある物かどうか・・・と云う事が切実になってくる。完成して一晩置いて、翌朝見た時に落ち込んでしまうのも、悲しいものです。

私は何故か、トイレで座ってる時に、一番落ち込んでる場合が多い。あそこでは妙に落ち着いて、色々と考えてしまうせいか?
研削作業の工夫。バンドソウでカットし刳り貫いた、角面の削り出しをし易くする為に、角毎に斜めの切り込みを少し、これもバンドソウで入れてあります。
ベルトサンダーで、墨線に沿って研削する時に、ベルトの縁に、材が干渉しないように、この切り込みを入れてあります。以前は小径のドリルで貫通穴を開けてましたが、ここは完成後は隠れるところなので、この場合は、バンドソウで済ませた方が早い。

実際にこういった形の研削をしてみると、解るのですが、この切り込みが無いと、ちょうど角の所の研削が、やりずらい。
研削し終わった部材。切り込みがないと、ここが丸く残り、嵌め込みパーツの角と干渉し易くなって、迅速な作業の障害になり易い。ちょっとした事ですが、私には大事な作業のコツです。

2009年9月21日月曜日

マッチ箱な旅行

私の仕事は、土日祝日のほうが忙しかったりしますが、今日は半日休みを頂いて、家族で小旅行に出かけました。目的地は、住まいから目と鼻の先にある、松山城!。
ストレートに行けば、歩いて登って20分程なので、玄関でてから逆方向の駅に進み、市街電車に乗ってトコトコと約5分、松山市駅で降りました。ちょうど松山観光の目玉、坊ちゃん列車が止まってました。

松山市街地を走る伊予鉄道の市街電車は、写真左の通称「チンチン電車」と、新型で低床式の今風なデザインの物、それと写真右側の「坊ちゃん列車」が走ってます。この蒸気機関車型の列車は、実際の動力はディーゼルですが、外観などはかつて、松山市を走っていた機関車の実車に忠実に復元された物で、毎日普通に営業運行されてます。

地元民ながら、伊予鉄道の各列車のカラーリングや、スタイルには、時代を超えて飽きのこない、センスの良さを感じます。子供の頃からずっと、大好きです。
駅を降りましたらば、松山らしく、とっても短い地下街を通って、松山随一の繁華街でショッピング。とは云っても、親子揃って寄るのは画材屋か、本屋ばっかり。ずうっと賑やかな通りを抜けて、着いた所が松山城のロープウェイ乗り場。我が家と正反対の位置の山麓にあります。

ロープウェイ乗り場って云っても、城のある山の標高はせいぜい、132メートルなので、乗ってみれば、あっという間に着いてしまう、何とも松山な規模のロープウェイ。でも、ここにはロープウェイのほかに、リフトも並走してたりする。観光旅行なら、ここはリフトに乗って、ちょっとした遊園地気分も味わいたい。

このリフト、私が通ってた高校の教室の窓から仰ぎ見れば、山の茂みの切れ目から僅かに、見る事が出来て、授業中は良くこのリフトの運行を、ぼ〜っと眺めてました。

写真中央に写ってる後ろ姿が、私の娘。高いような、低いようなコースを3分ばかり、短いコースなので、ゆっくりと進みます。大人片道150円でした。
リフトを降りて、もう暫く登ると、そこに松山城の天守閣が見えてきます。写真では左下の構造物が天守閣。右上に仰ぎ見えるのは、城門の構造物。松山城の詳しい事は、面倒なのでこちらでどうぞ。

この小旅行、不定期に時々、家族でしてますが、最後は山頂売店で、アイスやソバなど飲食して終わりです。どちらかと云えば、これが一番の目的だったりする。今年は何故か、メニューからソバが消えてたので、娘はうどんとカキ氷を、私と妻はトコロテンとアイスを、食べました。

この小旅行、何が嬉しいかって云えば、最終目的地と自宅がほぼ、同地点って事で、観光終えて、リフトと反対方向のルートから、山を降りれば、もうお家が目の前。
煩わしい帰りの行程が無いのが、あまり遠出したがらない我が家向きって感じです。

で、今日は電車に乗って、繁華街で買い物して、リフトに乗って、お城を眺めて飲食して、そこそこ観光旅行っぽくて、いい感じでした。

今度は、松山と云えばここ、「道後温泉」を観光してみるつもりです。

2009年9月18日金曜日

快適工房環境のススメ

オフ・コーポレイション社で販売されている、サイクロン集塵システム(ダスト・デピュティー)を購入して、テーブルソウの集塵機に繋ぎました。集塵機側のホースを強引に差し込んで、紐で括ってあるのが見苦しいけれど、取り敢えず今はこれでご勘弁。

性能は、オフ・コーポレーションさんの謳い文句通りに、奇麗に粉塵を分離してくれますし、小さな作業場にも都合の良いサイズです。サイクロンシステムと繋がった蓋の脱着も、意外と簡単です。下のバケツから、ゴミ袋にポイなので、ゴミ捨ても煩わしくなさそうです。
更に簡単にって思って、バケツ内にゴミ袋を入れて、蓋をしてみました。このまま集塵しても、ゴミ袋が集塵機側に吸い込まれるって事は、ありませんでしたが、吸い口を塞ぐと、多少は吸い込まれるかもしれません。
(09.12.20追記:後日、ゴミ袋装着したまま吸引した所、ゴミ袋が掃除機側に吸い込まれる事例が発生致しました。お気を付け下さいませ。)
バケツ容量に対して、袋がやや大きすぎでもある。で、これはやめて、オリジナルのままで使う事にしました。

吸引稼働すると、負圧がかかって、蓋が内側にシナリます。なので、この装置の寿命は、この蓋の寿命次第だなって思った。この蓋の素材が劣化して負圧に耐えられなくなれば、もう使えないけれど、サイクロン部本体は壊れそうにないので、下の部分は自作すれば、ずっと使い回し出来そうです。

装置自体は軽いので、吸引方向に重心が傾き、倒れ易くなりますので、バケツの底に重りを入れてます。それか、何らかの手段で固定してやる必要が、ありますね。
フェスト社テーブルソウの集塵ポートとの接続部。ノコ刃周りは全面、カバーで覆われてます。とは云え、吹きこぼれる粉塵もそれなりにある。特に、集塵機の集塵力が落ちてくると、それが顕著になりますが、今回のサイクロン導入によって、些かなりとも改善されてくれれば、良いのですが。

ちなみに、写真左上のオレンジのフィルターは、気密パッケージ化された動力部の為の吸気フィルター。パッケージ化されてるため、動力部はメンテナンスフリーです。逆に云えば、故障した時が怖い。
毎年大きな機械を一個、購入するようにしてます。今年はこちら、カーブのキャニスター式集塵機。今迄は旧タイプを使ってましたが、ダストバックの性能が、大量の微細粉塵を出すドラムサンダーの連続使用について行けなくなってきて、困ってましたので、このキャニスターフィルターが装着出来る新型に、思い切って買い換えました。

フィルターの外周には、目の細かい金網が貼られていて、フィルターの破れや変形を防いでくれてます。で、フィルターの面積も、今迄の袋状の物に比べて数倍増えてますから、風の抜けが良く、稼働しても下のビニール袋があまり膨らみません。ビックリ! 抜けが良い分、吸引力も増えた筈です。きっとそうだ。
写真奥に見えるのが、粉塵小僧のドラムサンダー。新しいフィルターにはハンドルが付いてますが、これを回すと、中でフィルターのヒダを振動させて、付着した粉塵を下に落としてくれる、有難い装置です。

今迄は、フィルターが詰まってくると、ドラムサンダーからモヤモヤと、粉塵が吹き出してたのですが、これからは、このハンドルをグルグルすれば、また、心地良い吸い込みが復活してくれるようになる、と、期待してます。・・・高かったんだから。

2009年9月13日日曜日

足でスウィッチ

これは、ボール盤のテーブルに置いて、角度の付いた穴開けや、任意の間隔で連続した穴開けをする時に使う、自作治具。久し振りに出番がありましたので、写真を撮りました。

やや、傾けてあるテーブルで、15㍉間隔で穴を3個ずつ、開けてます。今の所、出番は意外と少ない治具ですが、とっても便利です。
ボール盤の、向かって右側、作業者の右脚が来る所に、フットスイッチを、自作してあります。ホームセンターで売られてる、家電用のフットスイッチをそのまま使い、カバーを兼ねた板の部分を蹴ると、スイッチが押され、電源が入ります。

一度開けかけた穴に、再度ドリルやカッターを降ろす時に、刃先がすでに開いた穴の中に入った状態で、電源を入れないと、軸がぶれて穴がずれてしまうのですが、そうすると両手が塞がりますから、その時にこのフットスイッチが、役に立ちます。

材をバイスなどで固定出来れば、両手は塞がりませんが、バイスのセッティングに時間かかるし、私の場合、手で保持出来る物の方が、多いですし。

不意の稼働で怪我するとイヤなので、オフは成る可く機械本体のスイッチでします。

私が怪我する割合の、一番多いのが、ボール盤の作業です。手で持った材が滑って回転し、指を切ったり、火傷したりします。あ!って思っても、とっさには指が離れずに、回転する材との摩擦で指紋も無くなりそうな程、皮膚が溶けます。

特に丸い形の小さな材は、要注意ですので、成形前の角張った状態で穴開けするか、小型クランプなどを併用して、指で直接材を保持しないように、してます。

2009年9月12日土曜日

電車の修理工場

これは、4年くらい前に、娘が昔通ってた幼稚園に寄贈した、電車の玩具。長さが14センチくらいの、小さな玩具です。私の妻が読み訊かせの会で、今でもその幼稚園に時たま通ってますが、この電車が壊れたので、修理して欲しいと、私の所に戻って来た次第です。

さて、車輪の軸が見事に抜けてますね。丸棒を穴に突っ込んだだけでは、たとえ接着剤を流し込んだとしても、強度は保てません。もっとも、大人に上品に、コロコロ転がす分には、問題ないのでしょうが、幼稚園児のハードな遊びには、耐えられないという、良い見本です。

これは、車輪から作り直すつもりです。何にしても、良く遊んでくれて、有難う。壊してくれて、有難う。
奥に写ってるのは、サイズを変えて、後で作り直したもの。ここで見ていただきたいのは、車体に赤の帯で使った、パドゥックの色が、紫外線で全く別の色に変色してる所です。作り直した奥の方は、陽に当ててないので、まだ鮮やかな赤ですが、手前のは幼稚園で、陽に当たったのでしょう、見事に黒紫に変色してます。この部分は、次はカリンを使って作るつもりです。
車輪の問題をどうするか、と云えば、結論は既に出ておりまする。こうやって、ダボを車軸に打ち込んでおくのじゃ。写真のはネコ車での作例。手間はかかりますが、外れるとハッキリ解った以上、しないといけませんね。

良かった所。
車輪はともかく、他の部分は全く壊れてません。本体の貼り合わせ、円形パーツの埋め込みも変化無く、ミネラルオイルの艶も、子供達の手の油と相まって、残ってました。
汚れの付着が目立ちましたので、写真を撮った後、濡らしたタオルで汚れをゴシゴシ、拭き取りましたが、ツルツル感はほとんど損なわれてませんでした。

こうやって、過酷に遊んでもらって、その結果を見るのは、何より勉強になって、嬉しいです。だいぶん嬉しかったので、お返しする時にまた、他の玩具も追加で寄贈しようかなぁなんて、考えてます。