2012年3月27日火曜日

輪郭

 ベルト幅3ミリの細ベルトサンダーのフェンスを、金属板で作り替えた。使ったのは手挽き糸ノコの替え刃。刃とアサリをグラインダーで削った。
 こういう狭い部分の曲線も、細ベルトサンダーで垂直に研削成型出来る。ただし、フェンスとベルトの厚み分の隙間は必要で、その辺が糸ノコカットでの工作とは違う。そう云う事を前提にデザインを決めておかないとイケナイ。
 ベルト幅10ミリの細ベルトサンダーのフェンスも作り替え。今までのより、細く薄くした。
 キッチリ直線を出すには、やはりある程度のベルト幅がある方が有利だ。
 ようやくエッジの研磨まですんだ。この後は塗装作業だ。
今回の研究作業の最も重要な課題は、キャラクターの顔の輪郭と口元の手描きの雰囲気を、機械工作のみでどこまでシャープに表現出来るか、という事だった。

今の所、上手くいっている。20ミリ以上の厚みの広葉樹で、こういう輪郭を糸ノコで切り出すと、切り口がややたわんでしまうし、下描きどおりの線にカットするのも難しい。

ベルトサンダーで研削したほうが、墨線に忠実で、シャープな成型が可能な事は予想されたので、その為の機械を自作研究したのだ。
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家庭内学習で映画「禁じられた遊び」を鑑賞した。1952年公開のフランス映画。小学生の時に、日曜のお昼に一人でテレビで観た記憶が有る。

その頃は、機銃掃射の弾着速度が遅いなぁなんて、つまらぬ事を考えながら見てたけど、やはり最後は悲しい気持ちで見終わったし、特にお墓造りが楽しい遊びとして、共感しながら見れたのは、子供時代ならではだったろう。

大人になって観て見ると、ドイツ軍がそこまで侵攻してきてるのに、相変わらず隣同士でいがみ合ってるフランス農民の姿が、むしろ映画の主題のように思えていた。

主人公の女の子を一時引取った農家の長男は、戦争に行かなかったけど、農作業中に暴れ馬に当てられて、あっけなく死んでしまうが、戦争に行った隣の家の長男は、戦地から逃亡して帰って来て、隣の農家の娘とイチャイチャしてる。

家族でお祈りが一番得意な男の子は、教会の十字架盗むし、司祭は感情に任せて少年の懺悔を暴露するし、いわゆる「ちゃんとした大人」が一人も出て来ないのが、面白い。

戦争でも、日常でも、人は常にいがみ合い、ウソをつき、あっけなく死に、そして愛し合うという、結局どんな時代でも、生きていくしかないという、ごく平凡な人間の姿を劇的に表現してる。

そう考えると、一般的には反戦映画という位置付けが強そうな作品だけど、そう云う訳ではなかったのかも・・・しれない。

2012年3月25日日曜日

折れた

 次はこれ。この2つ。カッコイイのとカワイイの。どちらも車が付きます。捨て板のMDFをネジ止めしてあります。料理と同じで、こういう下ごしらえをキチンとしておかないと、良い物は出来ない、なんて、知った風な事を云う。
 カットの実際。バンドソウは、切るというより、薄く削って行く感じの機械。なので、ある程度の細かな所も刃で削ってやる。
切り抜いたら、一気に研削成型・・・と行きたかったのですが、途中でストップ。写真には写ってない方の細ベルトサンダーの、自作フェンスが折れた。

細ベルトサンダーでの研削作業の要は、ベルトを支持するフェンスにある。フェンスの幅、厚み、垂直性、そして強度が、作業内容にマッチしてないと、余計に時間がかかったり、正確な作業が出来なかったり、する。

わざわざ、赤文字で書くまでの事でも無いけれど、私にはこれがとても重要で、中々解決出来ない問題です。

今回折れたのは、航空合板で作った厚み1.5ミリ、幅4ミリのフェンス。次は金属で作りたいけれど、丁度良い代用パーツが有るかなぁ・・・。

2012年3月22日木曜日

切り削る

 バンドソウでカットする前に、捨て板をネジで密着固定する。傷とバリ予防。ネジの入ってない穴は、穴径を間違えて開けた失敗穴。
 表はこんな感じ。空白部分に5カ所穴開けて、ネジ止めしてます。
 バンドソウでカット。切る、というより、切り削って成型する感じ。
 捨て板貼った裏側。バリが無く、爾後の作業がしやすい。バンドソウなので厚みがある材でも、糸ノコのように刃が歪んで斜めにカットされるような事は、ほとんど無いし、作業時間も圧倒的に短い。
 バンドソウで大まかに成型したら、今度はベルトサンダーで下描き通りに研削成型。大きな面は成る可く幅の広いサンダーで、狭い所は、狭いサンダーで削る。機械研磨は400番手まで使えるので、加工肌は平坦かつ滑らかに、仕上げる事が出来る。
成型完了。これに色を塗ります。
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先日、娘と家で観た映画は「ゴッドファーザー」と「アンタッチャブル」。この世界が大人の善意ばかりで出来てると思ってたら、大間違いである事を、教育出来れば良いかなと思うけれど、映画くらいでは伝わらないか。

震災、原発事故など、深刻な問題を抱えてはいるけれど、しかしある意味、今の日本はとても良い時代を送っていると、思っている。

2012年3月21日水曜日

手間まで喰う

 例によって、ベルトガイドのローラーの凸部を削る為に分解しようとしたら、中々分解出来ない。台湾製の時も手こずったけど、今回の中国製はそれ以上だった。

で、随分荒っぽく力業で分解した。その為にパーツがやや破損したけど、仕方ない。写真左が中国製のローラーで、中のベアリングと軸が外れないのと、ローラーとベアリングも外れない。

組立て分解手順で云えば、外れないとオカシイ。つまり、パーツ同士の精度が始めから悪く、組立て時に力業で組み立てた、という事だ。

意地になって、ベアリングの破壊も覚悟で、金槌でガンガン叩いたが、それでも外れない。右の台湾製は、適度な締め付け感で、それぞれのパーツを分解結合出来る。
 結局、台湾製の余ってるパーツにそっくり入れ替えてやった。ローラーの凸部は軽く削って半分ほど平にしてる。ここを削り過ぎると、ベルトのテンションがかかり辛くなるので、注意。

ちなみに、ローラーの上のアームの金属板が、何かの衝撃で凹んでいる。型抜きしたあと、籠に放り投げたのか?
 こちらはオリジナルのまま、ほぼ全面平に削ってる。ここはしっかり平面出さないと、材が平面に削り難い。このローラーの軸は、下とは逆にややガタが有る。ので、軸に二液式の接着剤ぬって隙間を埋めている。
 プーリーの面は始めから平で、これは唯一助かった。
二液式の接着剤で、自作木製ローラーとベアリングの隙間も埋めた。瞬間接着剤だけでは、すぐに剥がれてガタが来てしまった。多分これで、大丈夫だろう。

中国製の機械を買ったら、やはり何だかんだで余計な手間を喰った。メイドインジャパンも、戦後暫くはひどかったらしいし、中国製品でも当たり外れは有るだろうけれど、砲艦外交で周辺諸国を恫喝して、資源を独り占めしてるんだから、もうそろそろマトモな製品を作る意識改革でも、して欲しい。

2012年3月19日月曜日

カラカラ

卓上型のベルトサンダーの取り扱いが消えた!と、以前書きましたが、再開を望む声が多かったらしく、P–TOOLS.COMさんのネット販売で、扱いが再開されました。

かつて、赤いレクソン社ブランドで販売されてたのと、色以外はほぼ同じ型番ですが、モーター出力が250Wから300Wに増えてます。他で扱ってた時は一時期、150Wに落とされてたので、これは嬉しい変化。

ただし、ネットの写真で見ただけでも、それと解る仕上がりの、中国製です。が、また直ぐに取り扱い終了する可能性もあるので、ハズレ覚悟で買ってみました。
 外箱も中の発泡スチロールも、くたびれた感じの中国製。箱の中には小石も入ってた。全部英語の説明書は何故か2部入っていて、そのうちの1部には、靴の跡が・・・。

で、モータープーリーの裏から、カラカラ音がする。回して見ると途中で何かが詰まって動かなくなる。プーリーを外してみたら何と、モーター固定ネジが早速外れてるではないか(下写真)・・・職工さん、なにか余程急いでたのかな?
 予想通り、造り全体が、学徒動員の中学生が作った感じの、仕上がりでしたが、取り敢えずモーターの動きは問題無いので、使えると思います。
大きな変化は裏にあった。台座の鉄板の裏に、補強が入ってました・・・何故?下の赤い台座は、昔のレクソン社ブランド時代に、台湾で作られたもの。ここに、こんな手間をかけるより、もう少し仕上げをきちんとして欲しい、と思います。

2012年3月18日日曜日

新しい試み

小型のオービタルサンダーで、水研ぎをしました。手持ち式のオービタルサンダーで水研ぎする記事は、見た事ないですが、ふと、思い立ったのです。

で、サンダーの自作パッドが木製なので、これに防水塗料ぬって耐水化させた。サンダーは市販のベルクロ式で、これに「水研ぎも出来る」なんて書いてあったので、こう云う事を思い付いたのだ。
テーブルソウの天板の上で作業。鋳物だったら出来ない作業だ。アルミ製のテーブルは、精度に劣るけれど、使い勝手に幅が有る。物は何でも使いよう、考えようだ。
材は水にドブ漬け。30秒くらいで引き上げる。後は水分がしっかり材にしみ込んで、毛羽だってきたら研磨作業開始。
研ぎ屑がダマになって落ちて行く。水分が足りなくなったら、スポイトなどで時々足してやると良い。
途中で、この機械は集塵機能搭載なのを、思い出した。隙間から水分が吸い込まれそう?
そうなると危険なので、マスキングテープでパッド上面の隙間を塞ぐ。

機械と一緒に水を使う作業では、感電の危険性に留意しながら、事前に万全の処置をした方が良いですね。
水研ぎ研磨したら、水でゆすいでタオルで拭き取り、乾燥させる。写真はゆすいだ後の材の表面。番手は320番を使ってます。あまりツルツルにすると、塗料のノリが悪くなって、塗装し難い事を考えて作業する。
一回の水研ぎで、そこそこ奇麗になってくれます。これは正解だったかもしれない。

2012年3月14日水曜日

ゴンドラ

ヤマドリ警備隊は屯所演習山に於いて、夜間潜入偵察訓練を実施致しました。潜入目標は城山山頂要塞に設置された瀬戸内防衛砲台。以下、訓練概要。
 日没直前に、訓練開始地点まで徒歩移動する隊員A。今回は速度重視のため、背負う背嚢には、2リットル入りペットボトル1本のみ入ってます。
 訓練開始。速度重視のため裏道は通らず、山の登山道を息を切らしながら駆け上る隊員A。
登山道はライトで照らされているので、発見される確立が高く、迅速に移動しなければならない。

残念ながら途中で発見され、何度か発砲音があり、その度に隊員Aは落ち葉の斜面に身を伏せつつ、銃声の切れ間をぬって、駆け上がります。途中で伏せたり、また走ったりするのは、息が乱れて結構辛いものです。
 無事山頂要塞に到着するも、ここからが正念場。角ごとに前方の安全を確認しつつ、目的地の砲台まで慎重に進む。人影や異常を発見したならば、後続の隊長に合図で報告。
 今回の偵察目標、城山砲台基地内に潜入中の隊員A。頭上にあるのは、砲弾運搬用のゴンドラ。隊員Aは先行して、基地内の様子を探ります。
双眼鏡で、木陰から砲台を偵察する隊員A。既に潜入の警報が伝わり、基地施設内の照明も点灯されており、長居は出来ません。
探照灯に捕まってしまいました。サイレンが鳴り響きます。この場から急いで離脱しなければなりません。
登山道を外れ、山の斜面を駆け上り、急ぎ離脱する隊員A。山の暗闇に紛れ込んで、上手く敵の追撃を逃れました。
ここまで来れば、大丈夫。訓練は概ね良好のうちに、終える事が出来ました。だいぶ、坂を駆け足で登ったり、降りたりしましたが、隊員Aには楽しかった、みたいです。
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今日の家庭学習は映画「シンドバッド・虎の目大冒険」1977年公開。シンドバッドシリーズの最終作。シリーズ3作目ともなれば、ハリーハウゼンの魔法の力をもってしても、盛り上がりに欠けてしまいます。

で、かなりお色気に頼ったりしてる所が、うら悲しい。ラストの展開を観ていてふと、スターウォーズのラストを思い出した。アメリカ映画の定番なのかな。

宇宙が舞台のスターウォーズは、シリーズ化に成功したけれど、映画のシンドバッドは既に一作目から世界観に無理が有り、シリーズ化に限界があったのは、前にも書いたように、「伝説」に頼る脚本では、地球上が舞台では、ストーリー構成の自由が利かないのかも・・・しれない。

2012年3月6日火曜日

革の靴、鋼鉄の歩み

 予備自衛官の訓練後半の部に行きました。前半と受け入れ部隊が違ったので、訓練内容がダブってしまって、また雨の中の10キロ行軍でした。なので、またポンチョを着て嬉しいヤマドリ隊長。
 きちんと行軍要領に従って、前方に警戒員や連絡員を配しながらの、行軍でした。銃も装備も無いので身は軽くて楽ですが、久し振りに履く革のブーツに、足が痛くなりました。
 FM無線機用のアンテナ建柱訓練もしました。右側で白いファイルを持って立ってるのが女性の訓練教官。指導説明がキビキビしていて、素晴らしかった。
 自衛隊ならではの秘密機動兵器「DAIHATI」。これは黒の夜間迷彩が施されてますが、一般的には他の車輌と同じOD色で塗られてる。荷台側面の装甲合板に防弾能力は、無い。
 訓練後、アンテナ資材を積んで人力機動中の秘密兵器「DAIHATI」。自転車に連結した高機動型もあります。
 訓練中、私達の周りをチョコチョコと、のんきに歩き回っていた、セグロセキレイ。
 すわ!前方に戦車!!。ヘスラー大佐のティーガー戦車でしょうか?キャタピラーのきしむ音を響かせながら、こちらに向かってきます。
陣地に据えられていた、105ミリ 榴弾砲の直接照準で戦車を狙う、ヤマドリ隊長。急げ急げ!!と、方向転把を急いで回す左手に、汗が滲む。狙うは、鋼鉄の歩みを続けるキャタピラー。
で、戦い終わったらお昼ご飯。今日はドライカレーでした。

訓練内容がだぶってしまったので、今年は実弾射撃が出来なかったけど、内容は充実した訓練でした。

格闘教練が、昔と大きく変わって、より実戦的になり、自由度の高い物になっていたのが、一番印象的だった。写真も撮っておけば良かったけど、つい夢中になってて、撮るのわすれてしまった。

次回は、ちゃんと撮っておこう。
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今日の家庭内授業は、映画「ミクロの決死圏」を観た。娘は、血管中で血球が流れる場面を、CGで撮ってると思ったらしく、そんな物は無い時代(私が生まれた年だった)だよって教えたら、ビックリしてたので、私は満足し、映画自体にも娘は満足したようだ。

私が留守の間は、娘が自分で選んだ映画「第9地区」を観せた。最近の作品で、CG映像の映画で予告編は映画館で観た事が有る。

娘が自分で選ぶ映画に、私は努めて口を挟まないようにしている。ハズレと解っていても、それもまた勉強なのだ。

で、私はまだ観てないけれど、娘が「つまらなかった」と云った事に、今はホッと・・・している。