2010年8月31日火曜日

今日のコラム

横軸です。チャックの向きが横に向いてるので、横軸って呼んでます。木工機械の世界で呼ばれてる、本当の横軸とは、趣が違うと思います。

チャックに咬ませる軸が付いていれば、色んな先端工具を付けて、色んな加工に使えます。
これは、マキタを使う以前に使っていた、HERD HEAD社のボール盤に、ドラムを付けて使ってた時の写真。回転数には満足してましたが、モーターのトルクが低いので、あまり重作業向きとは云えず、今はマキタのボール盤で作業してます。
横軸にするには、土台(ベース)とパイプ(コラム)の固定を外してやらねば、なりません。写真の2カ所のイモネジを、六角レンチで緩めます。
ヘッドとコラム、ベースを組み替えて、ベース部分を自作のT型ベースで固定します。
ベースとコラムの固定は、ノブ付きボルトで行います。直ぐに緩めて、容易に位置を変えてやる事が出来ます。ボルト軸径は5ミリだったかな?
これは交換した、ミシン用のモーターベルト。オリジナルのベルトと、この国産のベルトを比べてみれば、良い物を作るとはどういう事か、勉強になります。

ベルト交換の際は、モーターを固定している2本のボルトナットを緩めてやりますが、ネジ山が潰れ易い(品が悪い)感じですので、注意が必要です。ベルトの張りは、かなり緩めでも充分です。あまりキツく張りすぎると、ベルトも軸も傷み易いでしょう。

このモーターのサイズや作りは、卓上ミシンのモーターとそっくりです。ただ、国産のミシンモーターに比べれば、出力は大きいものの、作りは安っぽいです。私のように、負担の大きい作業を連続して行う場合、モーターの異常加熱に気をつけないとイケナイと、思います。

機械本体の作りは、大変満足しています。軸ブレも無くスムーズで、加工精度は大変良好です。安い中国製とは思えない作りです。しかし、オリジナルのチャックは、粗悪品の部類に入ります。(そういう細かい所で、値段を下げてるのかな?)

直ぐに壊れるって事でもありませんが、動きは悪いです。個体差もあるようで、私は3台持ってますが、そのうち1台はもう壊れましたので、国産の物に取り替えました。
右が、壊れたオリジナルのチャック。国産のキーレスチャックに取り替えました。キーレスチャックは高価ですから、先端工具の取り替え頻度が少なければ、キー式のチャックで充分です。また、ディスクを咬ませてサンダーとして使ってる物は、滅多にチャックを使わないので、今もオリジナルの物を使ってます。

本体はともかく、ベルトとチャックが粗悪品、という事は、モーターの作りもいい加減って、可能性はじゅうぶんあります。それでも値段を考えれば、お買い得な機械でしょうね。

それから最後に、どうでも良い事ですが、スイッチを保護してる出っ張りが、スイッチより低い為、誤作動予防に何ら役に立ってないのが、中国製のご愛嬌でせうか。(笑)

口笛は吹く

さて、今回は横軸ボール盤の記事の予定でしたが、その前に他の話題です。申し訳ありません。横軸は次回に・・・。
この数日間、玩具の量産に入ってます。写真は今日までの仕事。深夜12時から、2時半くらいまで。全体で12時間くらいでしょうか。タイヤと目玉のパーツ、それぞれ80個以上作ってます。タイヤは仕上げまで完成、目玉はこれから墨付け、カット、研磨、仕上げ、と続く。

電車10台分なので、1台あたり、現在約72分かかってます。荒材からの製材時間も入ってるのだけれど、それでもまだ、時間短縮の必要と余地はあります。目標は、1台あたり約4時間くらい。

一度に沢山作るのは、単純作業の繰り返しなので疲れますけど、これも馴れてしまえば、馴れるのだ、きっと。数年前、玩具製作を志した頃、眠りながらの無意識下でも、正確に円のパーツを作れるくらいの技術を、手に入れてやろうなんて、夢みたいな事も考えましたが、今も考えてます。

それよりも、小型のブラシモータータイプの電動工具を、1時間以上連続使用する事もざらなので、モーター加熱も激しく、寿命が気になる。それで、単純作業の気分転換と、モーターを休ませる目的で、作業を途中で変えて、他のパーツ作りと並行してやると、自分にも機械にも優しくてエコかもしれない。

しかし、こんな作業に、仕事外の時間やエネルギィを費やして、人生一体何が楽しいのかって、感じですが、私は酒は飲まないし(甘い酒は好き)、歌は歌わないし(口笛は良く吹く)、友達は居ないし(少しは居る)、屈折した挫折感のはけ口も欲しいし、で、こうやって毎日飽きもせず、熱中しているのでございます。

2010年8月30日月曜日

ベルトはビクター

卓上ボール盤を、縦軸のディスクサンダーに変身させます。
HARD HEAD社の卓上ボール盤miniです。上のベルトカバーは、モーター冷却効果を更に高める為、ワザと外してますが、気休めかもしれません。普通の穴開け作業を行うなら、こんな事をする必要は無いと、思います。

ベルトは、ネットで買った、ビクター産業社のミシン用ベルト(HAVベルトMB-250)を使ってます。オリジナルの物は、全くヒドイ代物です。ボロボロと崩れて、すぐ切断してしまいます。ベルト交換だけで、この機械の価値はグンとあがります。
ヘッドを外すには、この高さ調節摘みを外さねば、なりません。反対側に、スナップリングで固定されてますので、それを専用のプライヤーで外します。
外した摘みとスナップリング。摘みの先の歯車が、パイプ(コラム)の凸凹に噛み合って、ヘッドが上下するんですね。
外したヘッド。後ろの締め付けネジは、残しておきます。チャックを上下させるハンドルは、始めから外してあります。
ヘッドは逆さまにしても、そのままパイプ(コラム)に収まります。(パイプの頭のゴムキャップは、外しています)締め付けネジで任意の高さに固定し、ゴムキャップも元に戻せば、あら、もう出来上がりです。
目的に応じて、チャックに装着するディスクを、変える事が出来ます。これはホームセンターで買ったもの。

次回は、これを横軸に改造します。

2010年8月14日土曜日

オチが付いた

スティールシティ社製の自動カンナを買いました。誤解を恐れながら、結論を云えば、マキタにしておけば良かったかなぁと、夢にも出て来ます。
*先ずは(解ってた事ながら)私の作業場にはデカすぎる!
*ヘリカルカッターの仕上がりは、左程奇麗とは云えない。カッターサイズ毎に筋もうっすら入ります。
*錆び止め用に、工場でカッタードラムにベタ塗りされたグリスが、どこからか吹き出して来て中々消えず、材がグリスまみれになる。(これは徐々に解消されるでしょうが)
*鼻オチが意外と大きい。カッターヘッドロック機構は、鼻オチ解消に役立ってるのか?
*カッターヘッドロック用のレバーが小さすぎて、作業し難い。

以上が、買ってすぐの感想です。
とっても落胆しつつも、当然ながら、何とかしようという意欲は、湧き起ります。
それで、いつもながらの、改善作業を施しました。細かい事は、サイトで報告するつもりですが、概要をちょっと、ここでも紹介します。
これは、入り口の送り用ゴムローラーの取り付け高さを、1ミリ厚のスペーサー挟む事で、少し上に上げてる所です。スペーサーは航空合板で作成。出口側のローラーはオリジナルのままです。これで、前後のローラー高さに1ミリの段差が生じます。何の為かと云えば、鼻オチの軽減の為です。

材の後端がこの送りローラーから離れると同時に、抑えられてた圧力が半減する訳ですから、材がその分少し浮き上がって余分に削られ、鼻オチが生じる物と考えました。

ので、前の送りローラーを少し浮かせて、圧力を始めから下げておけば、材の浮き上がりが少なくなろうと、期待してるんですが、これが効果あったのか、材の後端の鼻オチはほとんど出なくなった。
注)8月16日現在、このスペーサーは取り除いて、オリジナルの状態に戻しました。このスペーサーは、鼻オチ防止に左程効果が無いようですし、材の状態次第では、キックバックを誘発する恐れもあります。

材の先端の鼻オチの、最も根本的な要因は、私の考えでは、刃物が回転して、すくい上げて切削する時の、すくい上げる運動の作用で材が浮き上がり、余分に切削されるのではないかと、思います。

刃物が上から下に、押し付ける方向で切削されてたら、鼻オチはほとんど生じないような、気がするけれど、その方向では、実際には加工できませんね。
カッターヘッドのアソビは、二次的な要因のように思うんですが、どうなんでしょうか。

ので、送り始めの材の鼻オチが、根本的に解消されないのは、自動カンナの宿命かもしれない、なんて思ったり。違うかもしれませんが。
ロックレバーに、木でハンドルを作って、操作しやすくしました。
邪魔な天板を外し、手前から奥に、楽に手が伸ばせるようにしました。右側のサイドカバーも外して、作業性を向上させました。定盤を一体化して延長して、作業性を向上させ、材の前端の鼻オチを少なくさせました。

あ〜あ、つかれた、色んな意味で。

2010年8月10日火曜日

キュウセン

日曜日は、家族で瀬戸内の島に、遊びに行きました。お話会で活動している妻が、瀬戸内の島の小学校のお話会に参加するので、私と娘も一緒に島に行って、ついでに遊ぼうって訳です。
サイゴンには行った事の無い、妻と娘。さて、どっちが娘でしょう?
行きのフェリー船内から、瀬戸内の海を眺めています。妻は景色を、娘はクラゲを見付けては、喜んでます。
瀬戸内の波は穏やかですから、こんな海面間近からでも、海を眺める事が出来ます。これは船尾側のスクリューが作る波。気分はもう「眼下の敵」。
瀬戸内の典型的な、小型フェリーの形。前後のハッチから、車輌を積載します。気分はもう、「史上最大の作戦」。ポニョでも出て来たかな?こんな平べったい船は、外洋の荒波にもまれれば、ひとたまりも無いでしょうね。このタイプのフェリーを所有する船会社はしかし、橋が瀬戸内に幾つも出来た為に、次々と消えて行ってます。
午前中は、妻のお話会が島の小学校でありますから、その間、父と娘は港の傍の堤防で、疑似餌のワーム使って、魚釣りをしました。島の漁師さんからは、「ここでは何も釣れないよ〜」って、云われましたが、娘は15センチほどの小魚を、2匹釣り上げました。

釣りの経験少なくても、魚の名前には詳しい娘なので、すぐに「ベラ」って名前が出たりして、固有名詞の覚えの苦手な私には、何かと頼りになります。「ギジベラか、キュウセンか、とにかくベラ科の魚」って云ってましたが、調べて見れば、ベラ科のキュウセンで、まぁ当たりですね。

魚は持って帰って、焼いて食べましたらば、「港の味がする」なんて、懐メロっぽい歌詞な表現を口にしてましたが、要は「臭い」って事ですね。それでも、自分で釣った魚なので、「美味しい」なんて(半ば強引に)云ってました。

今日(月曜日)は、夕方走って、夜は数学。そろそろ、普段の生活に戻さないと。

2010年8月2日月曜日

あれこれ

玩具量産の一助に、自動カンナ盤という機械を、買うつもりです。で、あれにするか、これにするか、とても悩んでます。木工機械が好きな方なら、「ああ、あれと、これのことね。」って感じで、すぐ思い付かれる事と思いますが、その通りでございます。

国産のロングセラーで評判の良い、小型で軽い「あれ」か、新技術で静粛性が「あれ」よりは、若干期待出来るが、大きくて重たい、外国製の「これ」でございます。

トータルで評価すれば、「あれ」のほうが、機械としての出来が良さそうです。見た目も美しいし、国産のメリットは大きい。

どちらにしても、場所を確保しないといけませんので、現在、工房の大改装中で、ございます。もはや、上の物を下に置いたくらいでは、何ともなりませんから、自作の据え置き機械の胴体なんかを、スッパリと、テーブルソウでカットして、小さくしたりなんか、しています。

そうすると、何とか場所も開けてきましたら、大きい「これ」でも置けるかなぁ、なんて欲も出て参りました。刃物機械加工の切削時に出る、キィ〜ン!っていう甲高い音ほど、創作意欲を削ぐものはありませんね。キィ〜ンがかなり抑えられるなら、「これ」にしてみようかなぁなんて、考えてますが、「あれ」も捨て難いし、ああ、悩んでます。