2011年12月30日金曜日

ヤマドリ警備隊訓練納め

今日はヤマドリ警備隊の訓練納めの日です。隊員Aと連れ立って、松山市街を駆け足パトロールした後は、公園で今年最後の訓練を行いました。
 先ずは双眼鏡を使った天体観測訓練。隊員Aの天体知識は偏りが有りすぎて、実地の観測体験がもっと必要なようです。(かく云う隊長は、月と金星しか解らん)

怪しい月の光に照らされながら、空を仰いでずっと双眼鏡を手放さない、隊員Aの姿。しかしそのうち、ビルの看板の文字を読み出した。「エメラルドなんとか・・・」「エメラルドマウンテンか?」「あ、そう、エメマン。」・・・そんな事はどうでもヨロシイ。
 引き続き、対刃防護訓練を行いました。訓練用ナイフを構える怪しい姿の隊員A。慣れてないから、ポーズがガチガチです。

最初に隊長の手荷物検査から始めて、次いで隊長のボディチェック。そこで、左足首に隠しておいた訓練用ナイフを、隊員Aが見付けた。

前回は始めてだったので、隊員Aは見逃してましたが、今回はちゃんと見付けました。そこから、それぞれ攻防交代しながら、ナイフから逃れる体捌きを訓練します。
 後ろに下がるな、両手で捌け、の2つを注意して、あとは身体が動くままに動かせてやります。こう来たら、こう動いて・・・なんて事は一切教えない。

普段教えてる身体の使い方と同じで、これが棒だろうが拳だろうが、同じように動いて、さばいて逃げるように指導する。

刃物を目にすると、心理的に身体がすくみますね。相手が手に何か持ってるのと、持ってないのとでは、緊張感が大きく変わってきますが、それでも、どちらの場合も同じように自分の身体を扱えば、決して絶望的な状況ではない事が、身体で解れば、いざという時に落ち着いた判断も出来るのではないかと、思う。
これが訓練用のナイフ。昔、刃物護身術を研究してた頃に自作したもの。本体は薄いアルミ板なので、力が加わると容易に曲がって、万が一の怪我も防げます。今はネットなんかで、ゴム製の物も買えるようですね。

勢い、こう云う訓練は派手な動きが主体になりがちですが、実際必要とされるのは、かなり消極的な対処法かもしれませんし、殊に日常であれば、相手をねじ伏せたり、投げ飛ばしたりするような技術は必要とされず、穏便に危機から脱するソフトな対処法が、現実的だと思う。

ただ単にこうやって身体動かしてるだけでも、汗をかいて、コミュニケーションも取れて、楽しく運動する事が出来ます。学校の授業でこう云うのが有れば、体育が好きになったのだろうけどなぁ・・・すればいいのになぁ。

貼り合わせバイス

 貼り合わせ用のバイスを作った。といっても、台を作って取り付けを水平にして、口幅を広くしただけですが、これで格段に便利に使える。
口幅は約30センチ、奥行き約11センチ。バイスはナベヤの木工バイス。以前に、トグルクランプで貼り合わせ器具を作りましたけど、幅の小さな物は、こちらのほうが迅速に作業出来て、締める力も大きかろう。
試しに何か挟んでみた写真。口板の端の方は、更にクランプで挟んで加圧すれば、満遍なく圧着出来そうです。

更にこれを、一つの台に、向かい合わせでバイスを2つセットすれば、幅広材も対応可能になるな、と思った次第です。

広葉樹の薄板合板、自作治具の研究は、来年の大きな課題として取り組みたい。

2011年12月27日火曜日

コガミ


味には酸味、甘味、辛味、苦味と、旨味の五種類があるそうで、旨味の成分の代表は、昆布だしなどのグルタミン酸が有名ですが、旨味の中にはもう一つの隠れた味覚があって、それはコガミ(焦味)と呼ばれています。

コガミの成分は、コガリ(焦利)と呼ばれて、味の成分が過度の加熱によって、コガリに変化します。コガリの代表的な物としては、醤油コガリ、米コガリ、小麦コガリ、魚コガリ、肉コガリなどがあります。

例えば、少しお焦げの付いたご飯や、カリカリに焼いたパンが美味しいのは、旨味の一部がコガミに変化した事によるものです。

炭焼きなどで、醤油を付けながら焼くと美味しいのは、醤油コガリが出来るからですし、また、魚の皮なども、焼き目が入った方が美味しいのは、その為です。

コガリを粉末にして、調味料とした物は、コガリ粉と呼ばれていて、お焦げの美味しさが、簡単に味わえます。

コガミ、コガリの言葉の用法としては、「この焼きおにぎり、良いコガミ加減だね。」「まだ、この火加減ではコガミが足りない」とか、「オヤジさん、この出汁、いいコガリを使ったね。」「ウチのコガリは、使ってる醤油が違うんでぇ。」などがあります。

・・・・・・・・・な〜んて事は、ありませんね、ウソです。
ウソですが、我が家では時々この言葉を使って、妻と会話してますから、ヤマドリ一家だけの味の世界でした。

2011年12月24日土曜日

冬の警衛と防寒パーカー

土曜日の夕方、雨もパラパラ降ってきたら、これはもう、夜間山岳機動訓練をせねばなりますまい。

仕事終えて、急ぎ帰って身支度整えて、雨装備で出発する頃にはしかし、雨雲もすっかり流れて行き、星がチラホラ見えてましたが、そのまま訓練を行いました。
 山頂のお城に襲いかかる、乱暴者の巨人が一人。背中のリュックには、4kgの水入りペットボトルが入ってます。
 砂山円錐流身体操法の極意、竹の杖を利用した山歩きの技法。以前、隊員Aに教えてたのを、覚えてたらしくて、ちゃんと使いこなしてました。

杖を下腹に当てて、横に開いて持ち、手首の巻き込みと骨盤の連動を使って、足を送ります。
 隊長の模範演技。これは下りの場面。手の甲を内側に巻き込む感じで手首を曲げ、骨盤に連動すると、骨盤は前に倒れて、腰椎は後ろに反ります。

すると、重心は後ろに傾く事で、坂を降りるのに、前につんのめるのを防ぎ、身体が安定する。つまり、前から誰かに支えられてる感じです。
これは登りの場面。手首を内側に巻き込む感じで曲げ、腰に連動して骨盤を後ろに倒すと、後ろからお尻を支えられている、感じになります。

それぞれ、足の付け根に当ててる杖が、横軸の基準になりますから、この杖を下腹にしっかり当てる事が、肝要です。
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写真の隊長の着ているのは、自衛隊の旧型の防寒パーカーです。おそらくレア物です。

積雪時には裏表返して、白の生地で使います。これは、雪の多い北の部隊の装備品だったろうと思います。なので、私が勤務した西の部隊では、個人支給されませんでしたが、駐屯地の警衛所には数着装備されてて、冬の警衛勤務時には、動哨(歩いて駐屯地内を警備する)勤務者に限り、支給されてましたので、私も何度か袖を通す事が出来た。

このパーカーこそ、私が現役時代に、唯一、素晴らしいと感じた被服装備でした。生地が二重になってるので暖かいし、肌触りも、自衛隊の被服にしては、心地良い。色も落ち着いた感じのOD色で、ヘルメットも入る大きめのフードも格好良く、中々の物です。

自衛隊のくせに、こんな心地良い服を着て良い物だろうかと、勘ぐってしまった。なので、冬の警衛勤務は、これを着られるので楽しみだった。

とは云え、民間の服と比べれば、別に特別どうという程の、物でもないのですが、それだけ昔の自衛隊の被服の大半は、着心地が大雑把だったわけです。

2011年12月23日金曜日

魔法の材料

フヂちゃん46話に更新しました。「魔法の材料」です。ココをクリックで見れます。
最近はダラダラした話しになってますので、ちょっとアクセントを、つけてみました。

2011年12月18日日曜日

久し振り

久し振りに、フヂちゃんを更新しました(45話:話落ち葉の滝)。どうしても見てみたい方は、右隅のバナーか、ココをクリックして下さい。

一月以上、間が空いてしまいましたが、もう気にしません。相変わらず、何のドラマも展開せずに、進んでます。久し振りすぎて、キャラクターの顔も忘れたので、みんな小さいです。

漫画みたいに、コマ割りの画面で描けば、漫画みたいなテンポで進めるんですが、挿絵風な絵ですから、中々ドラマチックに進まない、なんて言い訳も書いておきます。

2011年12月17日土曜日

追撃戦終えてオヤツ

仕事終わってすぐ、山岳機動訓練する事にして、家に帰って隊員Aに伝えた。今回は、2リットルの水入りペットボトルを各自2本、リュックに入れて背負う事にした。ので、自衛隊の64式旧小銃とほぼ、同じ重さの約4kgです。

寒さ対策に、それぞれに着込んでから、急ぎ家を出ましたが、もう外は真っ暗になっていました。いつものように無灯火で、山の裏道を進んで行きます。

荷物は重く無いかと、隊員Aに訪ねましたらば、毎日背負ってる中学校の背負いカバンほどには、重く無いなんて答えてる。ああ、そうか、学校のカバンは重いよなぁ、大変だねぇ毎日、なんて、納得する隊長。

登って下って登って、約1時間も歩いた頃に、状況を入れてみた。杖の竹で地面を打って、発砲音を数発。

「発砲音、地面に伏せろ!」ってな感じで、隊員Aには、上り坂路の脇の土手に、隠れ伏せさせる。「伏せたら直ぐに、匍匐で場所移動!」と命じると、お尻を突き出してヒョコヒョコと、可笑しな格好で匍匐してるので、竹の杖の先を振って、隊員Aの頭の上に弾道を作りながら、「ペッタリ地面にくっつかないと、弾が当たるぞ〜!」と、楽しそうな隊長。

「不審者は発砲をやめて、逃走中!」と、状況が変わり、「ヤマドリ警備隊は、これより追撃戦に移る!」として、坂道を二人で駆け上がった。「急がないと、敵は逃げるぞ〜!」

ところが、隊長の方が直ぐに息切れして、追撃戦は頓挫してしまった。仕方が無いので、警備隊は小休止し、簡易オヤツで栄養補給を行った。
追撃戦に頓挫して、意気消沈しながら食事中の隊員A。

それにしても、「何でこんな事しなきゃ、なんねぇんだよ〜」とか、「かったるいから、行きたくねぇよ〜」とか、そういうセリフを、アナタは何故云わないのか?と、隊員Aに訪ねましたら、「別に不満は無いし、そういう乱暴な言葉は、使いたく無い」そうな。

「それは良いお心掛けじゃ」と、感心する隊長。「良い躾をされたアナタのお父上は、さぞやご立派な方なのでしょうなぁ。」と、隊員Aの父親を誉めてやったら、「うん。」なんて云ってた(笑)。

最近は、娘を全力で叱りつける時もありますが、そう云う時の私の口調は、いつもと違って乱暴で汚いヤクザ言葉に変わるし、敢えて変えている。だから余計に、乱暴な言葉など使いたく無いと、思うのかもしれない。親はある場面では、反面教師の役目も必要かもしれない。

その時は手も出るし、時には足も出る。全力で叱るので当然だ。世の中には、こう云う言葉や暴力も存在し、使われているのだ。私の娘だけには使われない、という甘い世界は無い。いつ何処で、他人から娘に対して、使われるかもしれないので、先ずは私から使ってやるのが、優しさってもんだ。

頭の先から足の先まで全部使って、娘を全否定して叱ってても、娘はとにかく目線を私の目に当てて、逸らすまいとしているのが解るので、そう云う所は偉い。

だから、偉いなぁと思った所は、叱ったあと直ぐに誉めてやると、もう娘はニコニコして、屈託ない表情をしてるのが、実は彼女の方が一枚上手なのかなぁ、なんて思うのです。自分の子供の言動を、直ぐに良い方に解釈してはイケナイのだ(笑)。

2011年12月16日金曜日

研いでやった

 娘の彫刻刀を、研いでやった。

娘は学校の授業で、小箱の彫刻をしている。たぶん、卒業記念用の作品だろう。まだ3割くらいの彫りかけの物を、私に見せに来た。

製作途中の作品を、わざわざ見せにくるのは、ちょっと自信があるからだろうけれど、残念ながら、わざわざ見せてもらうほどの物では無かった。

それに、私の経験から云わせれば、製作途中で人に見せてしまうと、そこで満足して製作意欲が激減する・・・ので、あぁ、娘はきっと、途中で飽きるだろうな、なんて予測する。

彫り跡が荒れてるので、彫刻刀を見せてもらったら、何やら刃先が凸凹だ。小学生の頃から授業で使ってるので、もう切れ味も何も無いらしい。

入門用と銘打たれた道具ほど、初心者に厳しい道具は無い。ここで9割の人間は、自分に才能が無いと思い、その世界を諦める事になる・・・私は娘を哀れに思ったので、優しい父さんは、寒い作業場に降りて行き、彫刻刀を研いでやる事にした。

刃物の研ぎは、家具みたいな物を作ってた昔は、一生懸命してましたが、今は刃物加工がほとんど無いので、滅多にしません。なので相変わらず下手。

今回、ダイヤモンド砥石とキング砥石で平面出したつもりにして、仕上げはフェルト研磨剤で艶だし。彫刻刀なら、平面出てなくても、これで磨けばかなり切れ味がでますから、まぁ良しとしよう。

娘に渡したら、早速使ったらしく、嬉しそうに彫りかけの箱持って来て、また見せびらかされた・・・喜んで頂いて、父さんは嬉しいよ。
 ちょっと前の実験の写真。車軸の耐久試験ですが、ブナの丸棒でも衝撃がかかると、簡単に折れる。つまり、木の玩具は大きく、重くなるほど壊れやすくなる宿命を持つ。
 で、丸棒に穴開けて、ねじ釘を入れて補強してみた。
 結果、折れはしないまでも、曲がってしまう。ただし、何もしないよりは耐久性は増す。
試しに、鉄くぎも入れてみたが、こちらのほうが曲がりやすい。補強で入れるなら、ねじ釘が良さそうだ。

以前も書きましたが、折れないようにする最善の方法は、タイヤと本体との隙間を、可能な限り狭くしてやる事です。そうすると折れる前にタイヤが本体に接触して、衝撃を他に逃してくれます。

加えて、こういう補強も手段の一つかもしれない・・・なんて、色んな実験もコソコソしてます。

2011年12月11日日曜日

月タマゴ

 夜10時半過ぎ、近所の公園に、月食を観に行きました。寒いので、しっかり防寒の備えをして観測地点に向かう、ヤマドリ警備隊の隊員達。
 満月だった月が、だんだん爪の先みたいに、なっていきます。これは10時45分頃。松山では、かなり雲がかかってましたが、時々は、切れた雲の合間から、奇麗な月や星空が見えました。
 椅子に座って、頭上の月を観察する隊員達。写真班員は、月の写真撮影に夢中でした。
 月食中の月の写真。11時半過ぎくらい。オレンジ色になって、卵の黄身みたいでした。

普通の小型のデジカメで、高感度モードで望遠にして撮りましたが、この辺りの画像が精一杯です。
皆既月食になってしまった後は、大して変わらない月の景色に飽きてしまった、隊員A。月以外の星を眺めて、楽しみます。指差す夜空の上には、色んな星座が見えてるみたいです。

で、身体も冷えて来ると、すっかりテンションが下がってしまった、隊員A。「もう帰りたい」というので、帰りました。

隊長は、自衛隊現職時代に欲しくて憧れていた、旧型の自衛隊防寒パーカーを、最近ネットショップで見付けて手に入れたのを、今回初めて着て外出出来たのが、ただそれだけで嬉しかった夜でした。

2011年12月5日月曜日

身体の正面がいい

ボール盤改造の 横軸ドラムサンダー。これは72ミリのドラムにスポンジテープ貼って、ソフトサンダーにしてる。

400番手の布ペーパー巻いて、仕上げ研磨。ドラムの下の方から、両手で持ったタイヤを当てて、研磨してます。

仕上げを待つパーツは、作業正面に積み置かれてます。本業の手仕事でもそうですが、数百数千の手仕事する時は、材料を自分の身体の正面に、まとめて置くのと、置かないのとでは、作業効率が全く違ってきます。

おそらく作業動線とかの違いでしょう。横だと、駄目です。身体捻ったりするのに、余計な時間と体力を使ってしまう。2秒のロスでも、千個で2千秒なら、約30分以上の違いが出て来る・・・そんな事も考えながら、作業してますが、調子が出てくるまでには時間も掛かる。
 タイヤの上の方を、削ったところ。この写真では、違いが解り難かったですね。この作業も、一個あたり1分近くかかってしまう。だから200個なら・・・ああ、もういいや。
上の写真で400番手で、仕上げ研磨と云いながら、あと1回研磨します。ディスクに付けた800番手の不織布サンダーで、超仕上げ研磨・・・ふう。