2011年6月26日日曜日

短尺薄板の貼り合わせ技法の参考

 ボランティア行く前に作業した、小さな板材の貼り合わせ加工の、参考写真。ブラックウォルナットを挟む様にして、ハードメイプルを貼付けるんです。

で、貼付け作業の下ごしらえに、3枚合わせた通し穴を2カ所、左右の隅に開けて、位置ガイド用のダボ穴に使います。
 最初の貼り合わせ。右上に付いてるのが、ガイドのダボ。瞬間接着剤を片面に満遍なく塗ります。
 そうして、自作した「40センチくらいまでの長さの板貼り合わせ用クランプ一型」を使って圧着してやります。この貼り合わせの時、ダボが2カ所付いてるお陰で、圧力に負けて材がズレたりする事が、ありません。
 更に瞬間接着剤を塗る。端っこが塗れてないのは、使わない部分だからワザとです。それと、両端にはハナ落ちがあり、隙間が出来るので、始めから捨てる覚悟です。
ググッと圧着して、さあ、ボランティアへって感じで出発しました。で、今はもう型通りに切り抜いて水研ぎまで進みました。板は隙間無く張り合わされていたので、このクランプも役に立ったようです。

僅かな経験ではありますが、水性の接着剤では、たとえ短着材であっても、広葉樹の材の貼り合わせに使うのは、難しいようです。作業中に板が反ってしまいます。ので、私は瞬間接着剤を使っています。

2011年6月24日金曜日

ボランティア服装装備の参考

今回は、ボランティア活動中の服装と、個人装備の参考記事です。作業内容によって、変わる部分もありますので、あくまでも概略の参考です。
汚れ仕事の場合、 屋内作業、屋外作業どちらの場合も、上下に雨衣を着用します。ホームセンターで安く売られてるヤッケ(写真右側のタイプ)でも、良いのでしょうが、気温が暑くなる季節では、前開きタイプのほうが、実用的だと思います。

前開きヤッケは、作業着専門店(ワークマンなど)で購入しました。これから購入予定の方は是非、ホームセンターよりも、専門店で買われる事をお勧めします。種類やサイズが豊富で、値段も手頃です。
 ヤッケの下にはくズボン。一番汚れる部分です。右はホームセンターの物、左は前ファスナー式のワークショップ扱い。これはどちらでも良いですね。
 ゴム手袋と、革手袋。一般的な布製の軍手は使えません。屋内作業(壁や床剥がし、家具の運搬など)では、革手袋が良いですが、ゴム手袋でも支障は無い。同じ現場で床下のヘドロ撤去も行うなら、始めからゴム手袋の方が、面倒が無いかもしれない。

ヘドロに重油などが含まれている場合は、耐油性のゴム手袋が必要ですから、一応耐油性のを使いました。現場ではしかし、その必要は感じませんでした。

私はボランティア活動で始めて、重作業用のゴム手袋を使いましたが、これは随分頑丈で驚き、感心しました。ゴム手袋の内側は丈夫な繊維で緻密に編んであるので、そう簡単には破れない様になってます。
青い方は特に、丈夫そうです。ワークマンで367円しました。茶色の方は283円。網目がやや粗いですが、軍手したまま使えるのが、売りです。薄めの軍手でないとちょっと、キツイかも。

あまり指先の大きな手袋だと、細かな作業が難しいです(例えば、土嚢袋の口を紐で縛る時)。女性はもっと、指の細い普通のゴム手も用意した方が、良いかもしれません。

ゴム手袋は炎天下では暑いです。気が付けば、内側の指の先に汗がタプタプ、溜まってます。洗濯は、裏返して洗剤付けたブラシでこすれば、また奇麗になって使えますよ。
左は、足首を覆うビニール脚絆、右の青いのはビニール製の腕カバー。合羽ズボンの裾は、長靴に被せる様にしてはくと、泥の侵入を防げますが、更に上からこのようなカバーをかけてやると、二重の予防になる。
 腕カバーは、雨衣の代わりに装着してやると、炎天下の作業では重宝します。これから夏の暑さも増してきますので、雨衣の上着を装着すると、却って熱中症や脱水症状を引き起こしかねませんので、上写真のように、上半身は腕廻りだけをカバーしてやるのも、良いかと思う。

手袋の中には、腕カバーと一体になってるのもありますので、それを使っても良いですね。当然、上着はヘドロやホコリでひどく汚れます。使い捨て覚悟で着ても良いですが、ワーカーズショップの作業着なら、ヘドロ汚れも洗濯で奇麗に落とせます(妻談)。
 安全ゴム長靴。これは靴底に鉄板の入ってるタイプです。鉄板の入ってない物でも、鉄板入りの中敷きを入れれば良いです。側溝の泥出し作業では、鉄板の必要は無いけれど、家屋の解体作業などでは、必須です!

それから、あまり安物だと、靴底の縫い目から、水が侵入して来るそうですよ。合羽は安物でも良いですが(ゴアテックスなどは勿体ないです)、長靴はそれなりの物が、良さそうです。
 マスク4種。副業柄、色々持ってたので色々試しましたが、左端の紙カップ式ので充分です。毎回使い捨てで考えて下さい。マスクを触る手の泥で、ひどく汚れます。

紙カップ式以外では、左上のタイプが良いかもしれません。現場での付け外しが多い場合、紙カップ式は保管場所に困るけど、他のタイプは首からぶら下げておけるので、便利かな?
右下のタイプは、構造的に弱く、野外の重労働では使いにくかった。

重労働の場合は、呼吸が苦しくなって、マスク付けたままでは、とても仕事になりません。環境的に必要が無さそうであれば、外して作業します。石灰を撒いたり、石工ボードの壁を壊したり、砂塵が舞ったりする場合は、必ず着用しましょう。
 頭に被るもの。屋内作業ではヘルメットが理想です。上から色んな物が落ちて来ます。注意してれば大丈夫ですが、用心されたい方は、ヘルメットです。ただし、プラスチック製とは云え、タオルや帽子に比べれば、重たくて邪魔です。

私は、屋内、屋外共に、手前の黒いキャップを使ってました。帽子は頭の保護と同時に、オデコの汗が眼に落ちない様にする、役割を持たせてます。

日差しが痛い程になった日は、左上のブーニーハットを使いました。他のグループには、麦わら帽子の方が居て、それも良いと思いました。
保護ゴーグル。これは普段の作業で使ってる物を、使いましたが、やはり汗で曇って、直ぐに使えなくなります。汗はメガネにも落ちて、見えにくくなります。私のようなメガネ君は、肉体労働には向いてないなぁって、これは自衛隊時代から何度も思う、事でした。

ゴーグルが絶対的に必要な場面は、屋内の壁の石工ボード解体する時、屋外で石灰を撒く時、です。しかし今回、あまりの汗に、使用を放棄したので、石灰が少し眼に入ったようで、作業終わった頃には、眼が少し充血してました。

普段は外すにしても、身に付けて作業すればいいのですが、全身ヘドロでドロドロ、手もドロドロなので、着けたり外したりするのは、かなり困難です。
今回、出発時のヤマドリ隊長の勇姿。着ている服の上下が、ワークマンで買った作業着です。夏用の薄く、風の通る隙間なども付いた効率の良い服を、安価に買えました。一度書きましたが、洗濯すると汚れが奇麗に落ちます。おそらく、乾きも早いのでは、なかろうか。

これから、服や装備を揃えられる方は是非、作業着専門のショップで購入される事を、お勧めします。ネットショップでも良いのでしょうが、店舗に直接行かれた方が、手袋など、現物を直接試して比較出来るので、後悔する事もありませんよ。

2011年6月23日木曜日

道具が大事

 今回の作業、側溝の泥だしに使われた道具の色々。写真上は、ボランティアセンターで各班毎に道具を受領した所です。

愛媛県の福祉協議会で持ち込んだ大小のスコップと土嚢袋、東松島市のセンターからお借り出来た一輪車2台と大バール1本、竹ホウキ2本、それから側溝の蓋上げ機(商品名:キャッチリフター)1台。

(今回の作業は側溝掃除が予測されてましたから、本来なら一輪車やバール、底抜きバケツなど必要不可欠な道具は、愛媛県の側で一定数用意して、持ち込むべきでしたので、後でその旨、意見具申しておきました。)
 側溝の重いコンクリート製の蓋を開けたなら、このようにヘドロが溝に、隙間無く埋まっています。これを角スコップでスクイ取ります。三角スコップでも構いませんが、この辺は好みによるかもしれない。

力自慢は、角スコップで大量に一気に、スピード自慢は三角スコップで少量ずつ素早く、どちらにしても、繰り返しの作業でスタミナが必要です。

写真の様に、ヘドロは粘土状になっていたり、場所によっては排水と混ざり合って液体状になってたりと、様々です。どちらも、土嚢袋に収納します。
 ヘドロの入った土嚢袋は、一輪車に積んで仮の集積所へ運びます。土嚢袋の口はしっかり結わえておかないと、後から中身がこぼれたりして、二度手間になる。一輪車は行き帰りの道具の運搬にも使います。
 東松島市からお借りした、側溝蓋上げ機(キャッチリフター)。側溝のコンクリートの蓋は大変重くて、2〜3個ならともかく、何個も連続して持ち上げると、怪我や身体を壊す恐れがありますので、この機具は必要不可欠です。

特に、団体で行かれる場合は是非とも、最低1台(写真のは約3万円前後、或は他にも色々あるようです。)は自己負担で購入して、持ち込んで頂きたいです。被災地のセンターにも用意はありますが、数に限りがあります。土日などは貸し出し数も増え、一団体当たりの数も少なくなります。
リフターの使用状況。これは蓋を閉めている所です。一日で数百個の蓋を開け閉めしますから、とても人力では間に合いません。素人の集団作業ならばこそ、このような専用の機具は是非とも必要だと、思いました。

リフターが無い場合は、大きめのバールを使って蓋を浮かせて、人力で持ち上げます。この場合、約3人の人員が必要ですが、リフター使えば1人でも出来ます。

写真にはありませんが、底を抜いたバケツも必要不可欠です。これに土嚢袋を納めて、ヘドロを入れると、1人でも作業が完結しますが、バケツが無ければ土嚢袋の口を開けて支える係が必要で、同じ作業量で2人の人数が必要になります。

大まかに云えば、共同の機材は作業者10人に対して、一輪車2台、リフター1台(無ければ大バール)、バケツ4個くらいが、理想ではないかと感じますが、多すぎて困る事はありません。

必要な道具、機材などは、それぞれのボランティアセンターのホームページやブログで、詳しく紹介されてますから、それを参考に、作業内容から更に必要と思われる物(ヘラやブラシ、十能など)を予測して、持ち込む事が大事だと思います。

繰り返しますが、道具が無ければ、作業は出来ません。奉仕の意気込みだけが、現場で空回りしてしまうのは、何とも勿体ない事ですから、今後参加予定の(特に団体の場合)方々は、その点注意して頂くと、良いかと思いました。

次回は個人装備の感想です。

2011年6月21日火曜日

ヘドロの黒い毒

 帰りました。
今回は実働3日間全て、天候に恵まれて精一杯働けました。場所は宮城県東松島市のボランティアセンター管区内の3カ所、写真は2日目と3日目にお世話になった、大曲地区のボランティア拠点として使われていた、大曲市民センターです。

三日とも活動現場へは、それぞれの拠点から、道具を担いで歩いての移動でしたが、どこも15分前後の場所でした。
 作業内容は、三日とも側溝のヘドロ出し。(今回は、特定の人家での作業ではありませんので、写真を撮ってみました。)コンクリート製の側溝の上蓋を一枚ずつ剥がしてから、シャベルなどでヘドロをすくい、土嚢袋に入れて行きます。
 ヘドロを掻き出した後は、石灰を撒いて、土壌を中和させてやります。この後再び上蓋を戻して、周囲の清掃をして、作業終了です。

 このような土嚢袋の小山が、至る所に出来上がりました。これを、写真にあるような民間の土木企業が、ドーザーでトラックに積み込み、別の集積所まで運んで行くようです。

ヘドロは粘土状の物から、水に近い物まで、様々な状態で堆積してます。水分が多い程、作業は捗りませんが、粘度の強すぎる物もまた、掻きあげる抵抗が大きくて、力を余計に必要としますし、腰を痛め易い危険性が大きい。

側溝のヘドロは、生活排水や雨水などを地上に氾濫させて、不衛生ですし、ヘドロ自体も真っ黒な悪臭を放っています。この悪臭も有毒ガスの一種ですから、住民の方は常に、毒気に晒されている生活を、余儀なくされてる事です。

場所によっては地震の影響で、側溝自体が歪み、勾配を無くし、排水機能を失っている箇所もありましたが、取り敢えず、今溜まっているヘドロは掻き出して、毒気を少しでも減らす助けには、なったかもしれない。

なので、私達の作業の意義は、町の衛生状態を少しでも改善するお手伝い、であったろうと思います。
 大曲市民センターから見えた、海岸線近くの、被害の甚大だった被災地の様子。地面に乗り上げた船の手前は、河が流れています。その手前は、その河や海から流されて来たゴミや堆積土ですが、本当に厄介なのは、こういった堆積物の収集と処分かもしれませんね。

いわば、ヘドロ予備軍が尋常でない広さと量で、堆積してますから、これの処分を考えると、気の遠くなるような作業になるかと思います。
この、見渡す限りに堆積している泥が、今後の夏の暑さや降雨によって、どんどんとヘドロ化し、悪臭を放ち、雨風でまた、街中に運ばれて、粉塵公害を起こし、際限なく側溝を詰まらせて行くかも、しれません。

で、再び詰まった側溝などは、人力で取り除くしか無い訳です。沢山の人の支援の手が、長期的に必要になってくる事は、容易に想像出来ますね。

つづく。

2011年6月17日金曜日

ベランダは南

ヤマドリ警備隊長は、 6月17日から、6月21日までの5日間(実働3日)、愛媛県福祉協議会のバスツアーで、宮城県東松島市復興支援ボランティアに参加してきます。大型バス2台で、30人以上の参加予定のツアーです。

おそらく、作業内容は公道側溝の泥掻きに、なると推測してますが、行ってみないと解りません。移動中はバスの車内泊、往復2泊で、作業中は仙台市の旅館に2泊、計4泊です。

旅館泊なので、朝食と夕食は出るし、布団で寝れるし、トイレもゆっくり出来るし、風呂も入り放題?だし、運転もしなくていいし、前回と比べれば、至れり尽くせりです。
活動地付近の地図。左側の赤い市街地が仙台市、グーグルの地図をコピーした紙の右端角の指してる所が、東松島市の市役所あたり。大きく湾になってる地形からも、推測出来ますが、被害の大きい地域の一つですね。

前回の車両移動では、こういった紙の地図と、コンパス使って目的地へ向かいました。カーナビ無くても、大抵の所はこれで大丈夫です。

市販の地図は、国土地理院発行の、2万5千分の一が主流ですが、車で市街地移動する場合は、それより小さな縮尺率の物が、使い易いですね。コンパスが無くても、市街地なら方角を知る目安は沢山あります。

大体の目安ですが、主要道路は南北か、東西にマス目に伸びています。住宅の2階のベランダの向きは、ほとんどの家が南面に付けられてますから、反対が北って事です。なので、街道沿いの家のベランダを進行方向に見ながら、進んでいれば、概ね北に向かって進んでいるって、事ですね。

日本は北半球にありますから、影は概ね北側に伸びます。季節や時間帯の変化はありますが、大雑把に捉えれば、電柱やビル、人の影の伸びてる方向が、概ね北を指します。もう少し細かく見れば、午前中なら北西側、午後なら北東側、です。

線路や河を横切るのも、良い目安ですね。線路や河が右手か左手か、なんて事も重要です。
そんな感じで、大体の目安を付けながら、目標物を探して繋いで、目的地に着くのも楽しいものです。
今回はこの荷物。一人で担いで歩ける限度。一応、水分も6リットル近く入ってますので、かなり重たい。途中のサービスエリアや、宮城県内でも普通に買えるんですが、最低限は持って行く、というのがお約束。

天候も、あちらは暫くは安定していそうですから、日頃の訓練の成果を発揮し、しっかりと活動してきます。

2011年6月15日水曜日

始めから使えば良かった。

 ちょっと前に変えたんですが、ボール盤のゲージ固定ネジを、オリジナルの蝶ボルトを取り外し、六角ボルト用ノブを付けました。腱鞘炎の痛みも少し和らぎますし、強く締め込む事が容易になった。早くから、こうすれば良かった。
ごく普通に売られてる、皿子ネジ用先ぼそドリルで加工中。普通に使い勝手が良いです。これも最近になって、使い始めました。今までは、ドリル加工と面取りを別々にしてました。・・・始めから、これを使ってれば、なんぼか良かった。
で、作ってた物がこちら。小さな板材の積層用クランプ。225kg圧のトグルクランプ4つ使って、長さ40センチくらいまでの、板を張り合わせる事が、出来る予定。クランプを固定するボルトをまだ買ってないので、今日はここまで。
こんな感じで、上から圧をかけてやります。瞬間接着剤を使います。広葉樹の薄く小さな材の積層加工を扱った記事は、木工関連でも中々見つかりませんね。上手くいくと、いいんですが。

2011年6月12日日曜日

12ミリサイズの選び

 スターエム社製のドリル各種。右からC型ショートビット、F型ショートビット、ウェーブカッター。写真ビットの径は12ミリ。

どれも以前はホームセンターで、扱われてましたが、今は新顔のF型ショートビットばかりが店頭扱いで、他はネットで購入しないとなりません。
 それぞれの加工口。以下、それぞれの特徴を記述する。

・C型ショートビット〜加工表面や出口側に、ややバリが出る。特に出口側はバリが出易い。止め加工の加工底面は概ね平ら(やや凸面)。

・F型ショートビット〜加工表面と出口側、共にバリは少ない。特に出口側のバリの少なさは、他と比べて顕著。加工底面は円錐形に窪む。

・ウェーブカッター〜加工表面のバリが少なく、加工底面がほぼ、平らになる。切り屑の排出は悪いので、貫通穴向けではない。円形材の埋め込み用としては、もっとも理想的なビット。
さてさて、実はここからが本題。プラグカッターで切り出した、直径12ミリの円形材を埋め込むのに、一番相応しいビットはどれかと云うと、写真右のC型ショートビットが一番都合がいい。

何故かと云えば、どれも同じメーカーの製品ながら、他のビットの12ミリ加工穴は、プラグカッターで切り出した円形材より、ややサイズが大きく、隙間が出来てしまう。隙間は、F型が一番大きいし、底面が円錐形に大きく窪んでいる為、円形材の埋め込みには適さない。

写真では、C型以外の穴では大きすぎて、押し込む事なく材が加工穴に入ってしまってる。

ただし、F型は貫通口のバリが(他と比べて)ほとんど無く、仕上げ加工の手間がかなり減るのが、とても有難い。なので貫通穴を開ける時は、F型を使う様にしている。
C型ショートビットで、穴加工したところ。ご覧の様に表面にバリが出易い。このバリを、ペーパーで慎重に磨き取る作業が必要なのが面倒だけど、それでも尚、このビットを使うのは・・・
このように、埋め込むパーツとほぼ、同じサイズの穴であり、底面も概ね平らな為、であるからです。ギュッと押し込んで、無理なくキツく、入るサイズなら、見た目もスッキリで、強度もあって、及第点を付けられますね。

8ミリや10ミリサイズのプラグカッターで作った材は、フォスナービットタイプの穴で、奇麗に収まりますが、12ミリサイズは、このC型ショートビットでないと、奇麗に埋め込む事は出来ません。ドリルビットの選びも、中々難しいものです。

ただ、このC型も突然店頭から消えて、F型に入れ替わり、購入はネット通販になってしまいました。

2011年6月8日水曜日

味噌ダレの味付け

 実働最終日の午後は、炊き出し支援に参加させて、頂きました。センターの近くにある中学校の体育館で、避難生活されている約130人分の方の、夕飯の調理と配膳を、行いました。

主な食材が魚(ホッケ)のみりん干しと、大根でしたので、メニューは焼き魚に大根おろし、ふろふき大根にアスパラとトマト、デザートにメロン、他にセンター側で準備されてた味噌汁です。写真は大ナベで、大根をコトコト煮込んでいる所。

ところで、この炊き出しボランティアも、実は難しいもので、130人分のメニューは、原則として皆、同じ種類と分量でないとイケナイそうです。

当初、食材をボランティアで持ち込まれた方は、ホッケの他にも数種類、干し魚を用意されてたのですが、食材の種類の違う事に、担当者の方が随分困った顔をされた事です。炊き出しはキャンセルかと、一瞬場の空気が固まりましたが、一番数の多いホッケだけを、人数分に切り分けて、使おうという事で、話しがまとまりました。

他にも、料理を載せるトレーが、予想より小さかったり、色々とトラブルが発生しながらも、何とか工夫で凌いで配膳まで、こぎ着けましたが、ボランティアは自己完結が原則という事を、成る程と実感出来た場面でした。

ただ、一方的な善意の一部を送るだけでは、現場では逆に問題が生じてしまう事。例えば炊き出しであれば、配膳する人数や、求められる食材、現地で使える調理器具や食器、好まれる味付け、協力出来るスタッフの数、現場での特別なルールなどを事前に調査、準備しておかないと、逆に現地でトラブルを持ち込むだけに、なりかねませんね。

現地に道具が有ると、聞いて解っていても、必要な物は一通り自分たちで準備しておいて、使わなければそれでいい、訳です。これは逆に、受け入れ側からも、積極的に情報発信していただきたい事ですが、先ずは直接、ボランティア側から、電話やメールで細かく確認の連絡を、とっておくべきでしょうね。

ふろふき大根のミソダレは、当初私の好みで仕上げて、それから地元のオバちゃんに、味を調整してもらいました。以前、愛媛のグループの炊き出しの味が薄味で、東北の方には合わなかった、という話しも聞いてましたので、最後の仕上げは地元の方に、お願いした訳です。

配膳は、避難所になってる体育館内で行いました。テレビでは、見た事ある情景でしたが、少しショッキングではありました。なにがって訳でも無いですが、何となく、申し訳なくて、ずっと下を向いたまま、配膳してました。オカズの大きさが、バラバラだったり、ふろふき大根が(時間足りなくて)やや、固めだったりで、済みませんでした。
炊き出し終わって、夕刻を向かえましたので、その場で、今回ずっとお世話になったチームに別れを告げて、急いでテントを撤収し、松山へ向けて、帰還の途につきました。

帰りも眠くて、疲れました。もう、自家用車で行くのは辞めようって、たぶん二人とも、心に誓ったのではないかと、思ふ。写真は途中寄った、淡路島のパーキングエリアで、瀬戸内海の安全を警備監視中の、ヤマドリ隊長。ボランティアも終われば、本業のヤマドリ警備隊の勤務が待ってます。

がしかし昨日、今月中旬出発予定の、愛媛県主催のボランティアバスツアーの募集に、早速応募した所です。ツアーの場所は、宮城県の東松島市だそうで、実働3日で5日間のスケジュール。台風でまた、中止にならなきゃ良いけれど。それより、ツアーに参加出来るのか?

2011年6月7日火曜日

「災害派遣等従事車輌証明書」の顛末、その2

これまで、個人での申請が難しいと、報告して来ました「災害派遣等従事車輌証明書」ですが、個人に対するスムースな発行の兆しが、見えて来ました。

宮城県の東松島市のボランティアセンターでは、個人に対する「ボランティア活動受け入れ承認書」を発行してもらえます。詳しくはこちら。

この承認書があれば、この地でボランティアを行う保証書になりますから、各地方自治体から、証明書を発行してもらえ易くなります。

まだ、宮城県でも、東松島市だけの動きのようですが、おそらく他のセンターでもいずれ、発行されると思いますし、全国的に更に柔軟な対応がされてくると、思ってます。
ボランティアセンターの傍には、被災者向けの入浴所が設営されてました。管理してるのは、兵庫県伊丹市千僧(せんぞう)に駐屯する、第3師団管轄の第3後方支援連隊です。別名「六甲の湯」。駐屯地が六甲山の傍にあるので、そう呼ばれてます。

後方支援連隊なんて部隊は、私が現役の頃には存在しませんでしたが、千僧駐屯地は銃剣道の訓練で、何度か訪れてます。私の原隊は千僧駐屯地のすぐ傍、同じ伊丹市の伊丹駐屯地でしたので、この部隊にも何となく親近感がわきます。
車輌奥の3つのテントは、風呂管理の隊員の寝泊まり用。6人用ですが、私が部隊訓練で使った時は4人で使いました。部隊ではこれが標準で、もう個人用テントは使いません。

おそらく、一つは男性隊員の就寝用、一つは女性隊員の就寝用、もう一つが業務用のテントでしょうね。
正式名称は、「野外入浴セット2型」。向かって右が女風呂、左が男風呂。大きな煎餅みたいなのは、水タンク。その奥にボイラー車があります。排水は、入浴所裏の、道沿いの雨水排水溝に直接流してました。

同行した友人によれば、阪神淡路大震災で使われた際には、一般利用の少ない入浴時間を選んで、災害派遣された自衛官も使っていた所、一部の人達から苦情が出た為に、それ以降は現職自衛官は、災害派遣の現場では、入浴しなくなったそうです。

じゃあ、派遣隊員の風呂はどうしてるかと云えば、1週間に一回、トラックで数時間かけて近隣の駐屯地へ行き、風呂に入ってまた、数時間かけて帰るそうですよ。あぁ、やはり自衛隊は今も自衛隊でした。

しかしながら、ボランティアなら使えるとの、事でしたので、(二人とも予備自衛官ながら)遠慮なく入浴させて頂きました。始めて利用しましたが、コマメに温度管理がされていて、とても良い湯加減でした。ありがとう、現職さん。
自衛隊風呂に入浴した記念に、給水タンク車と2ショット。部隊名と駐屯地場所が記された幕が、張られてますね。もし、これが防衛出動ならば、部隊名も番号も全て消して、秘匿するのが違う所。

どうしても、話題がこういう方面に傾いちゃうので、今日はこれでおしまい。

2011年6月6日月曜日

メェメェ大作戦

3日目は雨が降って、亘理町他、宮城県の野外ボランティア活動は、中止になりました。それで早朝、30キロ程南下して、福島県の相馬市、また更に20キロ南下して南相馬市と、センターを巡りましたが、既に屋内活動の受付も終了し、間に合いませんでした。

更に4日目は台風上陸とあって、何処のボランティアセンターも活動休止でした。
宮城県から福島県へと、南下するに従って、国道沿いから被災の爪痕が、見られる様になってきました。宮城県の南端にある山元町や新地町などは、国道が海岸近くを通ってますから、道に面して被害の様子が見られました。
 特に福島県側では、原発事故の影響でしょう、津波で流された船が未だ回収されず、田んぼに打ち上げられたままです。


 これらは、太平洋側の景色ですが、国道挟んで反対側、西側の景色は、一部浸水の箇所もありますが、波の来てない所は全く普通の、景色が広がっていて、ギャップが大きかったです。

写真では解りにくいですが、潮がかかった竹林は何処でも皆、枯れたまま、カラカラと風に揺れてました。木や植物の種類によって、駄目になってるもの、平気に蒼々してるもの、が有りました。

庭に堆積した、海砂やヘドロを除去したところ、下から蒼々した「竜のヒゲ」が出て来ました。数ヶ月間埋まってたのに、凄いですね。ツツジは葉が枯れてましたが、樹皮が剥がれた所から、緑色が覗いてましたから、再生するかもしれませんね。
メェメェ子羊。相馬市の道の駅に居ました。道の駅でお土産買って、経済支援大作戦。