2015年12月31日木曜日

サイクロンでポリ袋を使いたい、第二弾。

サイクロンのダストデピュティで45ℓサイズのポリ袋を使えるようにする計画、第二弾。
今回は45ℓポリバケツを使う。漬け物樽と同じく2重構造にするが、ポリバケツは同じサイズの物を使う。
 先ず、インナーとなるバケツの口と底をカット。のこぎりで切った。口側は使わない。胴と底の部分を使う。切り口がギザギザしてるとポリ袋が破れてしまうので、カンナやペーパーで丸く整えてやる事が大事だ。
 インナーとなるバケツをポリ袋に入れてから、本体のバケツに入れる。この時にバケツの底に極力空気が残らないように、注意するのも大事だ。大きな負圧がかかるとポリ袋が底から膨らんで破裂してしまう・・・ので、わざわざこのような底の二重構造にしている。

切り離したバケツ底が浮き上がってしまっては、意味が無いので注意する事。
 大きな負圧がかかると、ポリバケツは漬け物樽より変形しやすい。変形するとバケツが割れたり、底蓋が浮き上がったりして困るので、ワイヤー製の植木鉢台を入れてある。これが中々サイズがピッタリで、用途に丁度良かった。これを入れると、バケツの変形が止まってくれた。
 大事な中蓋の内側。縁にクッションテープを貼って、気密をとっている。
 中蓋の外側。外側にも二重にクッションテープを貼る。気密と安定の為。
 サイクロン装置の付いた外蓋。これも負圧でバケツに吸引されるので、使用中に外れる事は無いが、不使用時の固定の為にゴムチューブを使ってる。

一度このポリバケツ使って、ポリ袋式に挑戦した所、大きな負圧で袋が破れてしまって、断念してましたが、今回は上手くいきました。
 前回作った漬け物樽のサイクロンポリ袋式。
 ゴミが溜まってきたので、袋を取り出してみました。上蓋と中蓋を開けた所。
 袋ごと中樽も取り出し・・・
中樽を袋から引き出し、新しい袋に入れて、元に戻した所。上手くいきました。
なかなか、嬉しいです。

2015年12月4日金曜日

サイクロン漬け

オフ・コーポレーション社で扱われてるサイクロン式クリーナー(ダスト・デピュティー)を使ってます。

クリーナーの性能自体は問題なく、安っぽい見た目の割りに価格が高い事を除けば、良い仕事をしてくれます。全部自作する手間を考えれば、価格も妥協しないと駄目か・・・。

アマチュアの狭い工房向けの為か、付属のバケツの容量が小さく、それはそれで良いのですが、出来ればもう少し大きいのが欲しいのと、家庭ゴミで使える45ℓサイズのゴミ袋がそのまま使え、かつ粉塵が散らぬようにゴミ捨て出来るようにしたいと思いましたので、今回ダストケース部分を自作してみました。
これが完成品。集塵容量は約30ℓ。オリジナルが20ℓですから、1・5倍に増えました。サイクロンの付いた上蓋はゴムのフックでケースに固定。
上蓋を外した所。中蓋が見えます。上蓋はゴムフックが無くても吸引時の負圧で固定されます。なのでゴムフックは使ってない時の固定の用が大きい。
中蓋アップ。この中蓋が今回の工夫の目玉。中蓋はポリ袋の中に入った状態。黄色い容器はホームセンターで買った漬け物樽40ℓサイズ。なのに集塵容量が30ℓなのは何故か?
中蓋を取ると、下にもう一つ漬け物樽があります。これのサイズが30ℓ用。
30ℓ樽を取り出したところ。中樽がポリ容器の中に入れてあるのは、ポリ袋が負圧で浮き上がらないようにする為。つまり、外樽と中樽でポリ袋を挟んでやるのだ。

ゴミを捨てる時は、中樽を袋から抜き出す為に底を切り抜いてある。
外容器の底にはもう一枚、蓋のような物がある。真ん中に開いた穴は、樽の底の出っ張りを避けるため。
これは中樽の底に収まって、ポリ袋が下から浮き上がるのを防ぐ・・・というか、先に底を浮き上がらせておくのだ。そうすれば過度の負圧(ホースの詰まりとか)がかかった時に、底が浮いて中の粉塵が逆流するのを最小限に抑えられる。ついでに中樽の底の変形も防いでくれよう。
オリジナルとのサイズ比較。目立って大きくなった訳では無い。容器はドラム缶みたいに大きい方が良いのは確かだけれど、私の場合は最終的に45ℓの家庭ゴミ用袋で捨てないといけませんから、ドラム缶サイズからまた45ℓ袋に入れ替えるのに、粉塵が舞って環境を汚してしまってはつまりません。

なので、少なくとも一つは、45ℓサイズのゴミ袋が使える集塵容器があると、助かろうと思うのです。

これを作る前に一つ、45ℓサイズのポリバケツでも作ったのですが、高さが高くなって邪魔なのと、袋の浮き上がりが抑えられず、袋無しで使ってましたので何やら納得がいかず、再度のチャレンジでした。

ちょうどホームセンターで見つけたのが、この漬け物樽で、これのお陰で今回は上手くいった。ああ、良かった。

2015年11月6日金曜日

チェッカリング

知人からグリップの製作を依頼されていました。プラスチックを木に変えて製作するのですが、その製品にはチェッカリングが施されています。

滑り止めのアミアミの部分ですね。これも再現して欲しいと依頼されました。道具は、その知人から頂いてたのですが、私も未経験でどう使って良いかすら解らず、ネットの動画で調べましたが、アメリカの動画がほとんどだったのは、お国柄でしょう。

それにしても、一発勝負な作業だけに気が引けて、中々取りかからなかったのですが、先日ようやく、重い腰を上げました。
 上の黒いのが、コピーサンプル。下の二つが私が作った木製グリップ。左はチェッカリング無し。右がチェッカリング付き。どちらもブラックチェリー製。
 初めての(出来れば最後の)製作なので、これで勘弁してもらおう。悪くはないと思うけど・・・。

何度か失敗しながら解った事。チェッカリング(初心者)で肝心なのは、ゆっくり、少しずつ、丁寧に、そしてゆっくり。チマチマしたこの作業もいつかは終わるんだと、自分を励ましながら、あせらずゆっくり削るのがコツです。

溝の始まりと終わり部分は、枠線からはみ出さないようにする為に、軽く彫りますから溝が浅いので、仕上げに彫刻刀を入れてやると良い。無理にチェッカリングだけで仕上げようとすると、私のような素人では枠をはみ出して削ってしまう。
 実は、チェッカリングで難しいのは、アミアミよりも、枠の線を彫るほうだったりする。今回は、内枠線をカッターと彫刻刀の三角刃使って彫り、外枠はチェッカリングの道具と彫刻刀とカッターで彫った。カッター使う時は、合板で作った型を定規にして刃を入れた。

枠の所はマスキングテープを厚めに貼っておかないと、チェッカリングの道具で深い傷を何本も付けてしまう。そうなるともう補修も効かず、見た目も悪いのでやり直しです。
 チェッカリングの道具。アームの先端に取り替え式の刃が付いてます。刃は釘を刺して仮固定されてる。
 この刃先は2枚刃。1枚刃もあるようです。クジラの歯みたいな感じで、ギザギザの小さな刃が付いてて、これを前後に動かして木を削ります。歯磨きみたいな感じ。
最初に削った溝を片方の刃のガイドレールにして、もう片方の刃で新しい溝を彫ります。写真は練習用に彫ったもの。何度も練習してコツを掴みましょう。

一番最初は、定規を当てて彫りました。彫った溝をシャープに深く彫るには、1枚刃の道具があればいいなと思いましたが、ネットで探しても売り切れ表示ばかりで、購入出来ませんでした。そもそも、日本でこの道具を使ってる人が少ないのでしょうね。チェッカリングの製作記事もほとんどありませんでしたし。

なので今回は、ちょっとだけ詳しく製作の様子をレポートしてみました。

2015年9月21日月曜日

木と紙

今月になって、文化祭の学生劇で使うので作ってくれないかと、頼まれて作った品。急な依頼で半月程の日程でしたので(相当)疲れましたが、何とか間に合いました。学生向けなので材料費は安く抑えて1万円ほどで、2種類8個の製作。
 しかし私が作る以上は、ちゃんとした物を作ります。シナリオや演技が例え嘘くさくあろうとも、こういった小道具が嘘くさいのは嫌なのです。

さて、上の写真の中に実物(骨董品扱い)が一つあります。どれでしょう・・・か?

木部は米杉を使ってます。金属部は広葉樹。帯の所は黒い画用紙を巻いてます。壊れ難いように単純丈夫に、しかし実物の雰囲気を損なわないように心がけました。
 当然、相手側の道具も必要です。こちらも本物(骨董品)はどれでしょうか?
 機関部の再現。本体の厚みは、学生が演技中に扱い易いように、本物より薄くなってます。
期間内でどれだけ忠実に作るかが、製作の課題で難しく、かつ楽しい部分ではありました。

被服装備もコレクターの友人達が協力して、上から下まできっちり揃いました。内容はともかく、衣装と小道具はその辺の映画にも負けません。

で、何処が舞台のお芝居かは、この二つを見れば、解る人にはすぐ解ると思いますし、内容はどうかというと、学生向けの人権劇ですから取舵一杯、推して知るべし。誇張された定番キャラ。お決まりの台詞。あり得ない設定。それと解ってましたが、だからこそ小道具だけは本物により近く、という意地です。

2015年8月24日月曜日

ボール盤は楽しい。

2軸スライドバイスの一部を改造して作ったボール盤用スライドバイス。スライドさせて位置決めした後は、トグルクランプでしっかり固定する。重さがあるので安定してるし、微妙な位置決め修正も出来る。
作業者目線。小さな材の加工は特に、バイスで固定する必要が出てきますが、小さい故についつい手持ち加工してしまうと、加工精度が落ちるのはもとより、材が手から離れて高速で空転し、指先などに怪我を負うことになる。

ボール盤の加工は、単にレバーを押し下げるだけの操作なので、単純作業のように感じてしまいがちですが、目的に応じたバイス、固定治具があってこその機械です。

2015年8月22日土曜日

後悔しないようにね。

来年の春過ぎには、自宅兼工房が建ち上がる予定です。念願の工房を手に入れるのですから、ちゃんと作品も作らないといけません。でないと、きっと後悔する事でしょう。
 最近の作品・・・といっても、春頃に作った。それからは他の事に忙しく、新作がまだありません。これは首が回るようになってます。貼り合わせもやめて、単純な一枚板の切り出し、削り出しです。
 何だか解らないデザインですが、自分では格好良くて可愛くて、気に入ってます。で、今作ってるのはこれではなくて、左横に写ってるネコ車。
 25個作ろうと思います。個数を決めるのは何となくです。気分とか経験とか、手持ちの材料の量とか。
 25個作るなら、裏表に顔がありますから、目玉は100個必要です。
 カエルの卵みたいですね。最近はキルラキルのCDを聴きながら、チマチマと作ってます。
ネコの顔だらけ。瞬間接着剤をかなり贅沢に使う事で、パーツの隙間が埋まってきれいに見えます。ケチると、後で後悔する。私は何度も後悔してきました。

2015年6月8日月曜日

偶然持ってた。

お預かりしてた宿題がようやく仕上がりました。こんなところで勘弁していただこうと思う。欠損と虫食い穴は木彫りヤスリで作った木屑を詰めて、瞬間接着剤を流し込んで成形しました。

いじるほどに、次々と虫食い穴が顔を出し、途方にくれました。瞬間接着剤も、20グラム容器で3本丸々使い果たしました。
埋めてムラになった所は、アクリルの黒を被せて油やけしてるようなふりで、誤摩化してます。仕上げはカシュー塗り。オリジナル(イギリス製)は、何を塗ったのでしょうね。

下の本の写真は、ほぼ同じ種類の物。この品の資料本を、偶然にも私が所有してたのは、何かの宿命だったのでしょうか。
仕上げ前の姿。虫食い穴はこのあと更に増える事となる。

2015年5月24日日曜日

蟲喰い。

お預かりした150年前の骨董品(イギリス製)の修復作業。ブラックウォルナットの虫食いがひどい。ああ・・・どうしようかと途方に暮れながら、取り敢えず研磨後に木固めを塗る。
初めて使う木固め。案外シャブシャブしてて、良く染み込む。有機溶剤臭がキツいので、作業中は活性炭入りのマスクが欠かせません。
塗って、薄め液で表面拭き取って・・・と何回か繰り返すそうです。でもって、ああ・・・このあとどうしようかな。

虫食い以外の木部はかなりしっかりしてます。ウォルナットの底力を垣間見た思いです。でも、虫に食われ易いのね。食われてるのは主に材の白太のところです。柔らかい所が好きなんだな。

さっさと仕上げたいが、中々そういきそうにない・・・どうしようかな。

2015年5月6日水曜日

ナカヤ式射的銃射撃精度向上の参考。

ナカヤ式射的銃の記事補足です。銃自体には満足してるんですが、あまりに弾の軌道が滅茶苦茶すぎます。何とかならないかと考えた末、弾の形状を工夫すれば改善されると思い、幾つか試してみましたら、中々良い結果が得られましたので、ここでご紹介しておきます。以前の記事はここをクリックで参照。

使用するコルク弾はナカヤ製の純正品です。そもそも、その形状からして空気抵抗に対する配慮がありませんから、そこを改善するのが一点。

それから、形状がイビツな円なので、銃口に詰め込む時の「詰め込み抵抗」が銃口内に対して一定でなく、ホップが偏ってかかり易い状況ですから、抵抗の均一化を図るのが一点。
 先ずは、詰め込み抵抗の均一化。コルク弾の裏に、6ミリ系のドリルで深さ7〜8ミリの穴を開ける。銃口に詰め込むより少し先まで穴を開ける事でコルクの反発力を弱め、抵抗の均一化を図るわけです。

ここで注意すべきは、コルク内に無数に空いた入り皮の穴です。深くドリルを入れすぎると、中の穴と繋がって空気が漏れてしまう原因になる。そうなると弾は発射しません。
 次に、弾の先端のエッジを削る。コルクは柔らかすぎて、切る前に欠けてしまったりしますから、良く切れる刃物で慎重に切りましょう。
 形がいびつにならないように、中心に基準となる円を書いておけば作業しやすい。
 カッターであらまし削ったあとは、サンドペーパーで丸くします。左が加工前、右が加工後のコルク弾。
 裏側。穴系は6ミリが一番良いようです。5ミリだと硬過ぎ、7ミリだと柔らか過ぎ。
 コルク素材の入り皮の具合は個体差が激しく、穴あけや削りを入れるうちに、入り皮の隙間が貫通する場合が良くありますから、幾つか使えない物が必ず出来る事は、了承しておいてください。
弾詰めした所。こうやって加工した弾のうちでも、真っすぐに飛ぶのもと、飛ばない物が出てきます。元々の弾の形状や入り皮の個体差が激しいので、致し方ありませんが、三分の一くらいは概ね真っすぐに飛ぶ様になると、思う。

その内の更に具合のいい物になれば、約8メートルの飛距離のうち、3〜4メートル先の直径30センチ円内の集弾性能を、コンスタントに得る事が出来ます。

普通にエアガンの世界で考えれば、全く評価に値しない性能ですが、普通に射的銃の世界で考えれば、驚愕の?性能だと思います。

ただ単に、コルク弾が銃口先を真っすぐに飛んで行く様を見るだけでも、感動するものです。

ただし、こうやって作ったマイ・コルク弾を持って射的屋さんに行っても、射たせて貰えないと思いますし、そんな無粋な事は是非控えていただこうと、思います。

2015年4月26日日曜日

玩具の他のヤマドリ

最近は玩具より、他の工作が多くなってます。古銃のリメイクも評判が良くて、中々終わりがありませんが、他にも色々と作ってます。

私の小さい妻が糸つむぎや機織りに夢中で、その道具を良く作ってます。板杼(いたひ)などは、妻の織仲間の方々のぶんも要望のサイズで沢山作ってます。
最近作った、つむぎの道具。これは糸車で紡いだ糸を、木の枠に巻き付ける道具。妻の要望で、持ち運びし易いように分解組み立て式にしてある。
木の枠を付けたところ。車を回すベルトは、ボール盤で使ってた古いゴムベルトを流用した。木枠に巻き付けた糸は、木枠ごと蒸し器で蒸して撚りを固める。
撚りを固めた糸は、今度はこの糸巻き機に巻き付けて、一定の長さの束にする。突き出てる棒の位置が変えられるように作ってます。一巻き長さ1メートルから、1・5メートルまで、10センチ間隔で調整出来る。
カウンターが付いてるので、回転した回数×一巻きの長さで、全長が割り出せます。ハンドルは金具で簡単にフリーに出来ます。どちらの回転軸にもベアリングが2個使われてる。
こちらは娘の為に作ったトレース台。既製品のトレース台を買ったけれど、盤面がアクリル樹脂で柔らかいのが気に入らなかったのと、スイッチが鉛筆持つ右手側にあるのが使いづらかった(スイッチは左手で使えるようにするべき)ので、ガラスの盤面で自作しました。

昔、自分用に作った時は蛍光灯を使ったので、放熱のため高さがある程度必要でしたが、今回はLEDですから、熱の心配がほとんど要らず、薄く作る事が出来ました。LED照明は本当に便利です。

あ〜、そろそろ玩具もしっかり作りたいと、思います。