2014年6月21日土曜日

一世紀を偽って。

依頼されてた木のパーツが完成しました。上の木のカバーを作りました。図鑑の写真と同じように出来たと思います。色は、本体の色に合わせてあります。歳月と保管の環境が木部の色を焦げ茶色に変色させてます。
 材はオニグルミです。どの時代にも基本的にクルミ系の材が使われています。当時は沢山あったのでしょうね。実物の塗装の多くは漆が使われたと思いますが、他にも何か塗られてたかもしれません。
下地に油性ステインで焦げ茶を薄く塗ってから、人工漆(カシュー)を塗り重ねました。カシュー塗っただけでは、ツヤツヤしすぎるので磨きます。書きませんが、磨きにはコツがあります。
アクリルの黒を使って、油で木が劣化した黒い部分も再現して、下の本物と雰囲気を合わせてやりました。
パーツの結合はこのようになってます。本来は2カ所で板金で挟み込むようになって、固定される(筈)。実物はこの板金がもっと伸びてる筈です。これは薄いアルミの板で作ったので、あまり固定の役には立ちませんから、小さなネオジウム磁石を埋め込んでお茶を濁してます。
折角なので、明治の遺物をそれぞれ一緒に並べて比較してみました。設計者や細かい仕組みは違いますが、全体のスタイルは良く似てます。床尾底板の作りなどは双子のようです。
大きく違う銃口。右8ミリと左6・5ミリの違い。右の方は二つも銃口があるみたいで、何だか強そうですが、大きい方の筒は銃弾が入るチューブになっている。このチューブに何発か弾を込められるので、続けて撃てますが、基本はナウシカの銃のように一発ずつ込めて撃つらしい。その辺が、何とも魅力ではあるけれど、どうでもいい人にはどうでもいい所です。

自分が狩猟民として深い森の中で暮らすとしたら、右側の無骨なほうを選んで身に付けたいです。

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