2010年10月21日木曜日

ゆずってくれんかね?

ルル親方が部隊に入ったきっかけは、当時の連隊長が、駐留先のとある街の定食屋で、調理師をしていた親方に、強い興味を持ったようで、自分の部隊で飯を作らせようと、店主に無理強いして買い取ったのが、始まりらしい。

連隊長は、ルル親方を自分の調理当番として、飯を作らせた他にも、普段から自分の身近に置いて、何かと用事をさせたり、話し相手にしていたというので、余程親方を気に入ってたに違いないが、親方は調理の他にも、掃除、洗濯、修繕、大工仕事など、何でもこなせたので、連隊長でなくても親方に一目置く人間は、多かった。

親方は元々、人間の言葉を、それも5カ国語を話せたらしいけれど、親方の言葉の語尾に、やたらと「〜かね」が付くのは、その頃の連隊長の口癖が移ったようだ。

・・・まだまだ続く。

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