2011年12月27日火曜日

コガミ


味には酸味、甘味、辛味、苦味と、旨味の五種類があるそうで、旨味の成分の代表は、昆布だしなどのグルタミン酸が有名ですが、旨味の中にはもう一つの隠れた味覚があって、それはコガミ(焦味)と呼ばれています。

コガミの成分は、コガリ(焦利)と呼ばれて、味の成分が過度の加熱によって、コガリに変化します。コガリの代表的な物としては、醤油コガリ、米コガリ、小麦コガリ、魚コガリ、肉コガリなどがあります。

例えば、少しお焦げの付いたご飯や、カリカリに焼いたパンが美味しいのは、旨味の一部がコガミに変化した事によるものです。

炭焼きなどで、醤油を付けながら焼くと美味しいのは、醤油コガリが出来るからですし、また、魚の皮なども、焼き目が入った方が美味しいのは、その為です。

コガリを粉末にして、調味料とした物は、コガリ粉と呼ばれていて、お焦げの美味しさが、簡単に味わえます。

コガミ、コガリの言葉の用法としては、「この焼きおにぎり、良いコガミ加減だね。」「まだ、この火加減ではコガミが足りない」とか、「オヤジさん、この出汁、いいコガリを使ったね。」「ウチのコガリは、使ってる醤油が違うんでぇ。」などがあります。

・・・・・・・・・な〜んて事は、ありませんね、ウソです。
ウソですが、我が家では時々この言葉を使って、妻と会話してますから、ヤマドリ一家だけの味の世界でした。

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