2012年7月14日土曜日

ガラス塗料と、思う。

ガラス塗料の仕上がりは、ツヤありクリアラッカーなどとほぼ、同じと思っていただければ、わかりやすいです。

ガラス塗料のつや消し剤もあるようですが、施行が更に面倒になりますので、今の所購入する気がおこりません。

筆塗りでなるべくムラなく仕上げるなら、薄め液で薄めて塗るべきです。それでも、ある程度のムラは避けられませんから、私の作品では出番は無さそうです。

エアガンで吹き付け塗装すれば、平面や球体ならば奇麗に仕上がるかもしれませんが、私の作品は凸凹しており、隙間も狭いので吹き付け塗装はしません(道具もない)。ので実験もありません、悪しからず。
一週間前、 下塗りに液体ガラス、仕上げにガラス塗料を塗った木口。水滴を垂らしてみた。
 どれも似たような結果なので、写真は一枚だけ。ブラックウォルナットの木口。液体ガラスだけの時よりは、水の弾きは良い。10分くらい置いた後傾けると、水滴のまま落ちる。水の跡もほとんど残らない。(液体ガラスだけでは、表面のツヤがやや落ちた。)
 同じ様に板に塗った物。これも、どれも似たような結果なので、一部のみ掲載。
 ヒノキの板。
 ハードメイプル。板の場合は水の跡が少しだけ残る。液体ガラスほどでは無いけれど。
 これは以前液体ガラスのみで実験したハードメイプル。右は無塗装で水がにじんでいます。水滴の出来方は、液体ガラス3回塗りと、液体ガラス+ガラス塗料の組み合わせが同じ感じですね。
 マジックで印を書いて、シンナーで消したところ。これはすべて奇麗に消えました。ガラス塗料が壁の落書きや汚れに強という謳い文句は、なるほど誇大宣伝ではないと納得した感じです。
マジックインキ自体が、はじめから弾かれるようになってましたが、これは表面に付着した溶剤の成分のせいでしょうか。

何にしても、跡形なく奇麗に拭き取られてます。ガラスですから、シンナーなどの薬品にも、表面が荒らされる事もありません。
 上の写真は液体ガラスのみの写真。下段の三回塗りでも、マジックの跡がかなり残ってます。液体ガラスは内部に浸透するが、表面のコーティングは無いタイプ、ガラス塗料は表面を薄くガラスコーティングするタイプ、この差がはっきり現れました。
さて、板を水に数時間、浮かべておきましたら、このように薄いブナの板などは、すっかり水を吸って曲がってしまいました。他の材はそれほどでもなかったのですが、もともと吸い込みの激しいブナでは、ガラス塗料の一回塗りでは完全コーティングは難しかったみたいです。

この辺は材による差、塗り込む回数の差などがあり、使い方次第でしょうが、ガラスコーティングだから絶対防水、という訳でも無さそうです。

木質材に完全な防水加工を求めるなら、液体ガラスとガラス塗料を数回塗り重ねれば、成るかもしれませんが、私の作業ではそのような性能は必要ないので、そこまで実験はしません。

食卓テーブルなどの表面仕上げに用いた場合、植物系オイルよりは、水気や汚れ、傷や摩耗に対してはるかに耐性があると思う

その他の仕上げ剤との比較は、実際に使って比べてみないと解らないけれど、それぞれに長所短所があって、そう簡単に比べられないかもしれない。

ガラス塗料を木の食器に塗って実用している例も、ネット上で幾つか紹介があります。それがどのような加工なのかはわかりませんが、それ相応の設備や手順、素材、分量を研究して用いれば、木の食器への使用は十分可能であろう、と思う

ただ、どれほどの耐久性があるかは、まだ使用例が少なく、未知数なのであろう、と思う

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