2011年6月21日火曜日

ヘドロの黒い毒

 帰りました。
今回は実働3日間全て、天候に恵まれて精一杯働けました。場所は宮城県東松島市のボランティアセンター管区内の3カ所、写真は2日目と3日目にお世話になった、大曲地区のボランティア拠点として使われていた、大曲市民センターです。

三日とも活動現場へは、それぞれの拠点から、道具を担いで歩いての移動でしたが、どこも15分前後の場所でした。
 作業内容は、三日とも側溝のヘドロ出し。(今回は、特定の人家での作業ではありませんので、写真を撮ってみました。)コンクリート製の側溝の上蓋を一枚ずつ剥がしてから、シャベルなどでヘドロをすくい、土嚢袋に入れて行きます。
 ヘドロを掻き出した後は、石灰を撒いて、土壌を中和させてやります。この後再び上蓋を戻して、周囲の清掃をして、作業終了です。

 このような土嚢袋の小山が、至る所に出来上がりました。これを、写真にあるような民間の土木企業が、ドーザーでトラックに積み込み、別の集積所まで運んで行くようです。

ヘドロは粘土状の物から、水に近い物まで、様々な状態で堆積してます。水分が多い程、作業は捗りませんが、粘度の強すぎる物もまた、掻きあげる抵抗が大きくて、力を余計に必要としますし、腰を痛め易い危険性が大きい。

側溝のヘドロは、生活排水や雨水などを地上に氾濫させて、不衛生ですし、ヘドロ自体も真っ黒な悪臭を放っています。この悪臭も有毒ガスの一種ですから、住民の方は常に、毒気に晒されている生活を、余儀なくされてる事です。

場所によっては地震の影響で、側溝自体が歪み、勾配を無くし、排水機能を失っている箇所もありましたが、取り敢えず、今溜まっているヘドロは掻き出して、毒気を少しでも減らす助けには、なったかもしれない。

なので、私達の作業の意義は、町の衛生状態を少しでも改善するお手伝い、であったろうと思います。
 大曲市民センターから見えた、海岸線近くの、被害の甚大だった被災地の様子。地面に乗り上げた船の手前は、河が流れています。その手前は、その河や海から流されて来たゴミや堆積土ですが、本当に厄介なのは、こういった堆積物の収集と処分かもしれませんね。

いわば、ヘドロ予備軍が尋常でない広さと量で、堆積してますから、これの処分を考えると、気の遠くなるような作業になるかと思います。
この、見渡す限りに堆積している泥が、今後の夏の暑さや降雨によって、どんどんとヘドロ化し、悪臭を放ち、雨風でまた、街中に運ばれて、粉塵公害を起こし、際限なく側溝を詰まらせて行くかも、しれません。

で、再び詰まった側溝などは、人力で取り除くしか無い訳です。沢山の人の支援の手が、長期的に必要になってくる事は、容易に想像出来ますね。

つづく。

2 件のコメント:

のほほん さんのコメント...

お疲れ様でした。
再度のボランティアに
ヘドロ本当に大変でしょう。生々しさが伝わってきます。
これからさらに暑くなって、その臭気など考えただけでぞっとします。
疲れが出ませんでしたか。ゆっくり休んでください。

ヤマドリ さんのコメント...

のほほん様、こんばんは。
コメント有難うございました。いつもお気遣いしていただいて、嬉しく思います。
使った日数やガソリン、情熱程には、現場でのトータルな作業量は少なくて、いつも残念に思います。
ちょっと、疲れたかもしれない(笑)です。手がむくんでる感じ、とは妻の感想。暫くは自分の仕事に、専念致します。