ヤマドリ警備隊は、8月9日、石鎚山にて、山岳機動演習を実施致しました。
先ずは、警備隊隊舎を出発して約2時間、石鎚山系のある西条市の、登山用ロープウェイ乗り場まで車輌移動。続いて7分半の空中機動を行い、一気に標高1300mまで移動。ロープウェイを降り、一列縦隊にて、四周の鳥のさえずりに警戒しながら、20分ほどの移動で成就社に到着。このお宮が今回の石鎚機動演習の出発点。この時点で標高1450m。
拝殿でお賽銭を奉納し、演習の無事と娘の受験の合格を祈り、いざ行軍開始。
道標によれば、山頂まで片道約3.6km、標高差約520mの行軍です。山道の所々に、苔むしたブナの巨木が枝をいっぱいに広げ、山の神性を醸し出してくれてます。
写真は、隊員Aを先頭に、野鳥の鳴き声攻撃を警戒しつつ、一列縦隊で行軍中の、ヤマドリ警備隊。
周囲から散発的に発せられる、野鳥の鳴き声攻撃に、嬉しそうに身体を固めて立ち止まり、聞き入る隊員達。その為、隊の行軍速度が低下し、爾後の作戦行動に、支障をきたす恐れも生じた事は、本隊の性格上、如何ともし難い事ではあった。
当初、45分間隔で15分の休憩を入れましたが、疲れがたまり、上りの坂も急になるにつれ、休憩までの間隔が、どんどん短くなりました。
写真は、上り坂の途中で休憩中の隊員達。携行食料は、野戦用駄菓子や野戦用栄養補助食品が主体で、隊長が携行。隊員Bは、山頂で全隊員に支給する糧食用に、おにぎりを携行してます。水分は、500mlペットボトルを各自4〜5個、隊長は6個、携行しました。
他に、共通の携行品として、着替え上下と、合羽を背嚢に組み込んでいます。
隊長は他に、各種救急用品なども持ちましたが、飲料水3ℓの重さには辟易してしまった。軽くして楽に歩き、のどの渇きは多少我慢するか、非常の事を考えて、予備の水分を持つ代わりに、辛い思いをするか、難しい所だ。
1時間以上も過ぎると、どんどん脚が重くなって来ます。すっかり疲れた様子の隊員A。それでも、前を歩かせると、セッセと早めのペースで歩くので、スローペースの隊員Bを先頭にしてます。隊長は基本、最後尾を歩きました。
石鎚山は修験者の信仰の山ですから、このように峻険な岩肌の数カ所に、レンジャー訓練場(鎖場)が設けてあります。
かなり高所かつ、急な勾配(傾斜約50度だそうだが、腕の長さ分、更に傾斜がかかって、体感傾斜は90度!)の所もあって、隊長は以前、一度経験しましたが、重たいリュックに引っ張られたり、足をかけ辛い鎖のスパンに手こずったりと、真面目に死ぬかもしれないって、思った程の所も有り、以後は迂回路を利用してます。
なので、脚力は人並みながら、握力の劣る隊員Aには、危険と判断しまして、今回はレンジャー訓練は見合わせる事にしました。実際、怪我人や、死人の発生の多い場所だそうです。
それでも、隊員Aの握力に見合った地点までは、登坂訓練を行いました。写真はその一場面。
山頂近くなると、霧が深くかかってきます。高山ならではの景色ですね。稜線をなぞって進む山道の、側面を覆う笹の向こうは、急な斜面になってます。
斜面に架けられた、金属製の空中階段/廊下。以前はこれが、木製で、鎖の手すりが付いてるだけなのが、とても危なっかしくて、楽しかった。画面左側が上り用、右が下り用。下り用は反対側の手すりが無くて、落ちると、急勾配の岩肌を転がり続ける事に、なりそうです。
昔、水筒を落とした時に、転がり落ちる音が、いつまでも続いたものです。(山にゴミを残してしまった/反省)
いよいよ、山頂です。標高約1974m。ロープウェイ降りてからの所用時間が約3時間で、中々立派な物です。
山頂には石鎚神社の奥宮と、立派な山小屋(宿泊可能/食事付き)があります。氷水で冷やされた缶ジュースも、1個350円で買えますよ!
山頂から見る、石鎚の悠然とした山肌。演習の半分を無事終え、隊員も先ずは身体を休めて、演習の後半に備えます・・・次回につづく。
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