2010年6月30日水曜日

優しい父さん

夏越しの祭りで、ご近所の氏神様の神社に参って、茅の輪くぐりを、してきました。境内には屋台が出てましたが、少ない数で、逆に淋しい。そのかわり、境内出ると、神社裏の商店街で夜店が並んでて、こちらのほうが賑やか。

毎年、商店街が賑やかなもんだから、夏越しの祭りも、ただ夜店で楽しむのが本義と、心得てる方々が圧倒的で、神社の境内が広いから、これ幸いに境内にも屋台が並んでて、ついでにお参りしましょうかって、感じですね。

それを嘆くか否か。50年前の夏祭りと比べれば、嘆かわしいかもしれないし、300年前と比べれば、大して変わってないかもしれないし。そもそも、伝統なんて思っていても、歴史の浅い伝統は幾らでもある。

今の相撲界を見れば、良く解りますが、相撲の中に、何か伝統が存在するとすれば、多くは行司の側にあって、力士の側には無い。相撲の歴史は知らないけれど、元々ヤクザな裏の喧嘩興行に、神官的な立場の行司を付ける事で、表(堅気)の社会との兼ね合いを付けただけに、過ぎないかもしれない。

神話の中で相撲を取った、神々の姿に照らして、力士が伝統の世界に住む、異界の人というイメージは、あくまでも民衆の幻想にすぎない。それはそれでも、いいけれど、問題が起った時だけ、伝統を口にしても、詮無いではないか。だって、民衆自体が、その伝統を待たないのだから。

〜で、娘に「一緒に行く?」って、妻が誘いましたら、「行かない」って云ってる。屋台のカキ氷が何より好きな娘なのに、何故行かない?

もう、そんな歳でもないのかなぁ。ちょっと、つまらないなぁって、私からも誘いましたら、何となくバツの悪そうな顔で、行く事になった。で、茅の輪も潜って、帰りに商店街の夜店を見て歩きました。

「カキ氷、食べない?」って聞くと、最初は遠慮してたものの、結局食べる事にした。一口二口、食べるうちに、娘が何気に語るには、今日、テストが返って来たらしく、随分予想を下回ってたのが多かった、らしい。

何だ、それで祭りに行かないだの、カキ氷食べないだの、云ってたのね。おかしいと思った。で、親に促される格好で、カキ氷食べてから、お知らせした訳だ。相変わらず、単純な娘です。可笑しかったので、あまり怒る気にもなりません。それに、勉強は頑張ってたのですから。

あとで「何で今回は、父さん怒らないか解る?」って聞きましたら、「父さんは優しいから」なんて、取って付けたような台詞が、増々可笑しい。「頑張って悪かったのは、仕方が無いからよ」と、答えておきましたが、本当は、父さんが優しいからです。

しかし、学力向上の道は、厳しいですね。もっと頑張ってくれ〜、娘。

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