2011年10月17日月曜日

木工って本当に思う通りにいかなくて嫌になる

 こないだ作った、5輪車用の胴体パーツ。まだ仕上げが進んでないのは、デザイン変更した為。

このパーツは、胴体中央を刳り貫いてますが、これはドリルで穴を空け、手のみで成型し、軸付きドラムサンダで仕上げる工作です。ホゾ穴を開けるのと、同じような工程ですね。

手のみで成型するので、量産にはむきません。仮に、角ノミ機械を使っても、ストレス無くスムーズに、数多く正確に、加工出来る物では無い事は、木工やってる人なら察しがつく。量産に向かない工法で、作ってしまった作品は、やはり採用する訳にはいかない。

ルーターを使う案もあろうが、長く安全に簡単に作りたい私は、それも却下。
刳り貫きをドリルと、バンドソウして、中をベルトサンダーで削れば、安全で簡単、早く正確に加工出来るけど、バンドソウとベルトサンダーを使うには、材に切り込みを入れなければならない。

今までは、それで諦めてたけれど、発想を根本的に変えてみた。加工の為の切り込みを、デザインに替えてやれば良い。そう思って作り直してるのが、上の写真。
 ついでに、シリーズでデザインに統一感を持たせる為に、4輪車のほうも、切り込みを意図的にデザインとして、加えてみた。

下の、ウォルナットを埋め込んでるのが、これまでのデザインで、何か、平面的すぎて、しっくりこなかったけれど、今回のはたぶん、面白くなる筈だ。
 で、バンドソウで荒く刳り貫き成型したところを、このベルトサンダーで一気に研削して、仕上げ成型。

実はこの作業の為の、機械改造だったんです。あっという間に、正確安全に作業が進みました。ベルトが平らなので、きちんとした平面が出てくれます。写真のベルトは、番手100番。
ところが、中々そう上手く事は運びません。仕上げの手間を少しでも省こうと、320番手のベルトで研磨中に、ベルトが2度も裂断してしまった。

原因は、写真でも解る様に、ベルトの継ぎ目の強度不足。ベルト自体、やや古い事もあり、継ぎ目のテープの接着が弱くなって、接合面がめくれて、そこに材が当たって、剥がれてしまったのです。

同じベルトでも、100番手のほうは、ベルト同士が重なって接合されてるので、段差が大きい物の、接着強度は大きく、丈夫です。

さて、このベルト、どうしよう。320番手が使えるのが、この機械の取り柄の一つだったけど、これではこの番手は使えないか。

アメリカ製の、別メーカーの物を、面倒だけど、取り寄せるか。そうすると、また色々厄介が増えそうだし。

あ〜、中々上手くいかない物です、全くもう・・・。

2 件のコメント:

たくどう さんのコメント...

中を刳り貫くのは作業時間が掛かり過ぎて大変でしょうね。でも実に丁寧に作ってあって感心します。いっその事、長穴の幅だけの厚さの別の板を穴以外の前後だけと両サイドの平板を接着する方法はどうでしょうか?
やっぱり本体は張り合わせでは品格が落ちて駄目でしょうかね。

ヤマドリ さんのコメント...

たくどう様、こんばんは。
今回は、一枚板で作るのがテーマ?になってますので、その方向で考えてます。
貼り合わせは、私の好きな手法ですよ。手間がかかりますから、上手くすれば、とても品格が上がります。
・・・玩具ですから、品格ってほどでも、ありませんが(笑)。